GOOD DESIGN AWARD2019
鉄筋コンクリート造 5階建
鉄筋コンクリート造 5階建
古い低層建築が入り組んだ住宅街の一角に佇む、隠れ家的な静かな佇まいをデザインした小規模集合住宅

Project Concept

最寄りの大久保駅周辺の表通りは今やリトルアジア化した繁華街に成ってしまったが、一歩裏通りの小路に入れば一帯はかつて柏木と呼ばれていた古くからの住宅街があり、以前と変わらない入り組んだ街並みが続く。しかし、一方ではその景観は安易な低層建築が並ぶ雑多な街並みに成ってしまった。この様な都心の一角に小規模集合住宅を建てるにあたり、この街に住むことの価値を再認識できる力をもったデザインが必要であると考えた。そこで「周囲とは一線を画する佇まい」をコンセプトに、凛とした存在感を放つ隠れ家的な集合住宅をデザインし、居住者はもちろん、地域の人々に対してもこの街に住むことの価値を示すことを目指した。

Project Design

隠れ家的な演出として「見せ方」「見えにくさ」に注力した。現地への小路をアプローチする際30m手前まで近づいてもセットバックさせた建物の本体は見えず、高さ3mの無機質なコンクリートの擁壁が目に入る。この擁壁は前面に低く刈り込んだのキンメツゲのみを植え、存在感を強調した。背面の箱庭には常緑のシマトネリコを植え、張り出した枝でセットバックさせた本体を遮って全容を見えにくい仕掛けにした。また、自転車置場やゴミ置場などの生活設備やプライベートなラウンジはいっさい外から見えないゾーニングとした。さらに住戸バルコニーの手摺は10×30㎜の縦格子を@30㎜で並べた千本格子状にすることで内外双方の視線を遮断した。全体としては無機質なコンクリート打放の外壁に住宅らしい杢目の軒天井を調和させたミニマルなデザインとし雑多な街並を引き締めた。地域の景観形成の模範となるデザインを示し、歴史ある住宅地に住まう価値を居住者はもちろん、街の人々にも再認識できるきっかけを提起した。

  • 杢目の軒天と千本格子の手摺
    杢目の軒天と
    千本格子の手摺
  • 壁面を杢目にしたピロティー部
    壁面を杢目にした
    ピロティー部
  • プライバシーが守られたエントランスホール
    プライバシーが守られた
    エントランスホール
  • 以前と変わらない入り組んだ街並み
    以前と変わらない
    入り組んだ街並み
  • 杢目のエントランスは温かみのある灯りとし、擁壁は寒色系で素材感を強調
    杢目のエントランスは温かみのある灯りとし、
    擁壁は寒色系で素材感を強調
  • 周辺と一線を画するアプローチ部
    周辺と一線を画する
    アプローチ部
  • キンメツゲを低く刈り込み擁壁の存在感を強調
    キンメツゲを低く刈り込み
    擁壁の存在感を強調
  • FLOOR PLAN
  • 夜間はライトアップして壁面に4つの”光の樹”を映し出す
    夜間はライトアップして壁面に4つの”光の樹”を映し出す
名称 ZOOM北新宿 総戸数 36戸+1戸(管理室)
住居表示 東京都新宿区北新宿1丁目6番15号 間取り ステューディオ・1LDK
構造・規模 鉄筋コンクリート造 地上5階建 事業主・売主 株式会社 トーシンパートナーズ
敷地面積 634.63㎡(実測・道路後退面積除く) 管理会社 株式会社 トーシンコミュニティー