防火帯建築で出来た街並みを継承するファサード

• 関内駅から徒歩5分の不老町の交差点に面する角地に計画された集合住宅。
  このプロジェクトでは、各階のスラブを前面まで持ち出して水平ラインを強調する事で、近隣の防火帯建築の水平性あるファサードを再現し、歴史的な街並みを継承することを試みた。また、これらの水平スラブの間にHPCという薄いコンクリートパネルを配置することで、ファサードを大きな面として表現しながらも、内部からの開放感を確保することを可能としている。隔て壁部分には住戸区画を兼ねた奥行きの深いパネル、それ以外の部分にも様々な奥行きのパネルをランダムに設置する事でバルコニーで小さな住戸ユニットが強調されず、ファサード全体をリズミカルな面として表現した。角地のコーナー部分にある住戸の妻壁や、棟内にある機械式駐車場を囲む低層部の壁にも、バルコニー前面と同様のパネルを回すことで、ファサードを水平に連続させている。
  このファサードに正対すると、パネルはその薄さのために糸のように細い要素として見え、周りの空気を繊細に分節するような緊張感がある。角度をつけてファサードを見ると、様々な奥行きのパネルのコンクリートしての素材感も現れて、軽快さと荘厳さが同居したファサードとなっている。一日を通しての日の当たり方でその表情は刻一刻と変化する。

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  Site S:1/7000

• Diagram 1

  

  Diagram 2

  

  Diagram 3

  
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  HPC Panel Detail S:1/30

HPC パネルによる日射取得調節効果

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• 01. Entrance hall
  02. Mailbox corner
  03. Windbreak room
  04. Management room
  05. Warehouse
  06. Garbage storage
  07. Disaster prevention storage warehouse
  08. EV

  09. Parking
  10. Bicycle parking
  11. Wash area(for pets)
  12. Void
  13. Common Corridor
  14. MB
  15. EPS
  16. Roof

  用途：集合住宅
  敷地面積：468.83㎡（実測）
  建築面積：336.94㎡
  建築延床面積：3,251.27㎡

  構造・規模：鉄筋コンクリート造 地上11階建
  総戸数：94戸+1戸（管理室）
  最高高さ：30.979m
  専有面積：22.356㎡～47.369㎡