不動産投資で物件を購入するには?
投資のステップや失敗を防ぐ方法

「不動産投資で家賃収入を得たいけれど、どのような物件を選べばいいかわからない」という方もいるのではないでしょうか。収益を生み出せる投資用物件を選んで運用すれば、安定した収入が得られます。しかし、不動産投資を成功させるためには勉強や具体的な計画、信頼できる不動産投資会社選び、適切な運用方法の検討といった準備や行動は欠かせません。

そこでこの記事では、不動産投資を始めるときの手順、投資用物件を選ぶ際に注意したいポイント、購入後の運用方法についてご紹介します。順を追って解説するので、不動産投資に関する理解が深まります。ぜひ参考にしてみてください。

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    不動産投資を始めるステップ

    不動産投資に関する知識がないのにいきなり始めようとしたり、利回りの高さだけで物件を購入してしまったりするのは非常に危険です。不動産という決して安くはない買い物をし、長期的に運用していくわけですから、丁寧に段階を踏んで進めていきましょう。ここでは、不動産投資を始める際に踏むべきステップについて解説します。

    【ステップ1】情報収集をする

    不動産投資を初めて行う場合、まずは不動産投資について学んだり知見を広めたりしましょう。不動産投資にまつわる書籍を読んだり資料を取り寄せたり、また経験者の話を聞くこともおすすめします。

    基本的な用語や不動産投資の方法について理解するのはもちろん、物件の選び方や黒字経営のコツといった情報もスタートする前にできるだけ多く集めておきましょう。そうすれば、悪徳業者に言いくるめられてリスクの高い物件を購入させられたり、安易な気持ちで不動産投資を始めて失敗したりするリスクを避けられます。

    【ステップ2】投資の目的を決める

    不動産投資に関する情報収集を行ううちに、押さえるポイントや自分の基準が徐々に固まってきます。ここで、不動産投資の目的を決めます。具体的には、以下について考えておくとよいでしょう。

    なんとなく不動産投資をスタートしてしまうと、思うような成果を得られないかもしれません。ビジョンが明確になれば、今後の行動も決まります。

    【ステップ3】投資の戦略を立てる

    自分で定めた目標を達成するにはどのような投資が必要なのかという戦略を立てます。ここで重要なのは、金融機関の情報です。投資用物件を購入する際は、融資を受けてローンを組むことが多いでしょう。

    金融機関から融資を受ける場合は、融資について事前に調べておくことをおすすめします。もし受けられる融資の金額の目安がわかれば、購入可能な物件の価格の目安がわかります。そしてローン金利や返済に必要な年数を知ることで具体的な計画を立てられます。

    【ポイント4】物件を選ぶ

    購入可能な物件価格の目安がわかったら、自己資金と融資で調達する資金のバランスをみて返済計画をシミュレーションし、投資用物件の選定を始めます。目的や予算を考慮したうえで最適な物件を選びましょう。

    自分が目指す家賃収入を得られそうな物件か、ローンの返済が可能かといった複数の観点から検討します。「安いから」という理由だけで決めたり、利回りの高さだけで物件を選んだりすると、後から苦労する可能性があるので注意が必要です。

    【ポイント5】物件を購入する

    購入する投資用物件が決まったら、購入に必要な手続きに入ります。まずは物件の申し込みを行い、金融機関から融資審査を受けます。金融機関は不動産業者から紹介してもらうか、また自分で探す方法もあります。

    審査に通過して融資を受けられることになったら、物件の売買契約を結びます。管理を委託する場合は管理会社を選び、融資を受ける金融機関と金銭消費貸借契約を結び、その後は決済と物件の引き渡しという流れになるのが一般的です。

    【関連記事】不動産投資のやり方を購入から管理・運用までわかりやすく紹介


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      不動産投資会社を選ぶ際のポイント

      初心者が不動産投資を成功させるためには、物件選びの前に信頼できる不動産投資会社を選ぶことが重要です。顧客の目線に立った提案をしてくれる不動産投資会社を選ぶことができれば、良い条件の物件に出会い、目的に沿った不動産投資ができるでしょう。ここでは、不動産投資会社を見極めるポイントについて解説します。

      お客様に合った物件を紹介してくれる

      不動産投資では、継続して安定した収益を得られ無理のない返済が可能な物件を選ぶのが成功への近道です。顧客の都合を考えず、自分たちが売りたい物件ばかりを勧めてくる不動産投資会社は避けたほうが良いでしょう。自社の利益を優先し、不動産投資を長期的な視点で考えていない可能性が高いと言えます。

      本人の希望や現在の貯蓄額、年収や年齢、勤務先といった属性を総合的に判断したうえで、最適な物件を紹介してくれる会社であれば、信頼して物件選びができます。

      アフターフォローをしてくれる会社を選ぶ

      不動産投資は物件を購入して終わりではなく、むしろそこからがスタートです。物件を購入した不動産投資会社に賃貸管理や建物管理を委託する場合が多いため、アフターフォローが充実している会社を選べば、購入後も安心して任せられます。

      適切な家賃設定や管理をしていないと、入居者が見つからなかったり物件の資産価値が下がったりする恐れがあります。適切な管理もせずにただ家賃を下げるといった提案しかされない場合はこちらの損につながる場合もあります。これでは親身になってアドバイスしてくれているとはいえません。どのようなアフターフォローをしてくれるのかを具体的に管理会社に確認し、しっかりと判断しましょう。

      評判のよいところにする

      どんなに広告やホームページにお金をかけていても、中身が伴っていない会社は残念ながら存在します。会社側が発信する情報だけを見て決めるより、評判の良い不動産投資会社を選ぶことをおすすめします。

      管理戸数の多さも、不動産投資会社を選ぶときのひとつの目安になります。サービスに満足していなければ管理を委託し続けることはないため、良質なサービスを提供する会社である証拠といえるでしょう。

      不動産投資の物件選びで見るべきポイントは?

      駅からの距離は近いか、地震などの災害に強いか、築年数がどの程度なのかといった条件は入居者も気にする点です。また、オーナーは修繕積立金や利回りもきちんと確認し、目に見える数字だけに惑わされない必要があります。ここでは、投資用物件を選ぶときにチェックするポイントについて解説します。

      【ポイント1】利回り

      利回りとは投資金額に対して得られる利益の割合を指し、「表面利回り」と「実質利回り」の2つがあります。

      表面利回りとは「グロス利回り」とも呼ばれ、年間の家賃収入を物件購入価格で割ったものです。一方、実質利回りとは「手取り利回り」「ネット利回り」とも呼ばれ、年間の家賃収入から管理費や修繕積立金、賃貸管理の代行費用として管理委託料といった必要経費を引いた金額を物件購入価格で割ったものを指します。

      物件が持つ収益性を正確に判断するには、ランニングコストを考慮に入れた実質利回りを重視します。単に「利回り」とだけ表記されている場合、表面利回りなのか実質利回りなのか必ず確認しましょう。

      【ポイント2】築年数

      中古物件を購入する場合、築年数を確認しましょう。建築された時期によって地震に対する強度が異なります。

      1981年以降に建てられた物件は新耐震基準が適用され、震度6以上の地震が発生しても倒れない住宅として建てられています。それ以前に建てられた物件は旧耐震基準のため、注意が必要です。価格が安かったとしても、安易に購入を決めないようにしましょう。なお、確実に新耐震基準で建てられている新築物件を選べば、その心配はなくなります。

      【ポイント3】駅からの距離

      賃貸物件は駅から近く、歩く距離が短いほうが需要は高まります。駅に近ければ近いほど通勤や通学、また休みの日に出かけるにも便利なため、入居者のメリットは大きくなります。たとえ部屋が狭かったり家賃が相場よりも高かったり築古であったりしても、駅から近いことが一番の決め手となる人多いものです。

      入居率を上げたいのであれば、駅から徒歩10分以内で自転車やバスを使わなくてもいい立地にある物件を選ぶことをおすすめします。

      【ポイント4】総戸数

      投資用マンションを購入するときは総戸数をチェックしましょう。マンションを管理する際にはメンテナンスや大規模修繕に備え、所有者が修繕積立金を積み立てるのが基本です。マンションの修繕にかかる費用は、総戸数が多いからといってその分高くなるわけではありません。

      たとえば総戸数が5倍になっても、大規模修繕工事の費用はせいぜい2倍から3倍程度です。日常的なメンテナンス工事なら、戸数に関係なく同じ費用になる場合もあるでしょう。つまり総戸数が少なければ少ないほど、一戸当たりの負担は大きくなる傾向にあります。

      【ポイント5】修繕積立金

      マンションの修繕積立金や管理費が極端に低めに設定されていた場合、将来急に値上がりしたり不足分を追加で支払ったりすることが考えられます。国土交通省が目安とする修繕積立金は、平米当たり約200円/月です。つまり20平米のワンルームマンションは4,000円程度、70平米のファミリーマンションなら1万4,000円程度はかかります。

      修繕積立金や管理費はマンションの住み心地に大きな影響を与えるものです。共有部分や外観を美しく保ったり、建物の安全性を高めたりするためには一定の費用が必要になります。修繕積立金や管理費が適正な価格に設定されているか確認しましょう。

      不動産投資で失敗を防ぐための物件選びの方法

      不動産投資に適した物件を選ぶためには、事前にいくつかのポイントを押さえておきましょう。物件の価格や利回り、周辺環境だけで投資用物件を決めてしまうと、購入してから思わぬトラブルに遭遇したり空室が続いて運用が苦しくなったりする恐れがあります。ここでは、不動産投資で失敗しないための物件選びについて解説します。

      賃貸の需要が高いエリアを選ぶ

      賃貸需要が高いエリアにある物件を選ぶことは、空室リスク対策にもなります。たとえば複数の路線が乗り入れていたり主要部へのアクセスが便利だったり商業施設が充実していたりする東京の都市部の物件なら、入居希望者が多く集まるでしょう。また、再開発が予定されているエリアや将来的に新駅が置かれるエリアなども、賃貸需要の増加が予想されます。

      逆に、どれだけ建物自体に魅力があり価格が安かったとしても、賃貸需要の少ないエリアだと空室が続くリスクがあります。最悪の場合、家賃を下げなければならないかもしれません。投資用物件は、どのような賃貸需要があるエリアなのか考えてから選びましょう。

      新築物件を選ぶ

      中古物件と比べて所有してからの耐用年数が長くなる新築物件は、建物や設備が新しく修繕にかかる費用も少なくて済むため、長い目で見ればコストを抑えることにもつながり、結果的に長期にわたって安定した家賃収入を得られると考えられます。

      入居者にとっても新築という魅力は大きく、空室リスクが減るでしょう。新品の状態から不動産経営がスタートするので、丁寧に管理すれば価値をキープすることも可能です。

      購入時の価格は中古物件よりも高くなりますが、結果として新築物件がもたらすメリットは大きいため予算が許すのであれば、新築物件を購入することがひとつの安心につながるでしょう。

      利回りだけで判断しない

      不動産投資の物件選びにおいて、利回りを気にする方は多いのではないでしょうか。しかし、表面利回りだけを見て「利回りが高いから」と購入を決めてしまうと、実際には思うような収益が得られないこともあります。

      表面利回りにはランニングコストは加味されておらず、管理費や修繕積立金等が急に値上がりすれば、運用に大きく響きます。表面利回りだけでなく、必要経費を差し引いた実質利回りで判断することが大切です。

      高利回りの投資用物件は一見魅力的に思えますが、利回りはあくまでもひとつの目安として考え、惑わされないようにしましょう。むしろ賃貸需要の有無や家賃が適正に設定されているかといった条件をしっかりとチェックする必要があります。

      周辺環境だけに依存しない

      大学のキャンパスや大企業、工場の周辺にある物件は、通勤・通学する人の賃貸需要が期待できます。そのため、周辺環境を理由に物件を決めるという方法もあります。学校や企業がある限りは、空室になる可能性は比較的低いでしょう。

      ただし、学校や企業の移転、工場の閉鎖という事態になった場合、空室になり家賃収入がなくなってしまうリスクがあります。周辺に何もないような場所や駅から遠い場所だと、なおさら入居者を探すのに苦労するかもしれません。

      移転や閉鎖の予定がないかを事前に調べておくことはもちろん、万が一そのようなことが起きても、借り手がつくような魅力のある物件を選ぶことが必要です。

      【関連記事】不動産投資で失敗しない|失敗談から学ぶ成功のカギ

      物件購入後に運用する3つの方法

      投資用物件を購入したら、いよいよ不動産経営がスタートします。物件の運用には「管理会社に委託する方法」「自分で管理する方法」「借り上げてもらう方法」の3つがあります。本業を持つ方は管理会社に管理を委託することが一般的ですが、そのほかにどのような方法があるのか知っておくといいでしょう。ここでは、物件購入後の運用方法について解説します。

      管理会社に委託する

      購入した物件の管理業務を不動産管理会社に委託する方法です。基本的には、不動産投資で得た家賃収入の一部を委託費用として毎月管理会社に支払います。自分で管理する必要がないため、サラリーマンのように本業が別にある方や複数の不動産を所有する方におすすめの方法です。

      入居者の募集や審査、建物の清掃、クレーム対応、家賃滞納催促といった業務を代行してくれます。ただし、空室が出た際のリスクはオーナーが請け負います。

      自分で管理する

      不動産管理会社に任せるのではなく、オーナー自身が物件を管理する方法です。「自主管理」とも呼ばれます。自分で管理すれば管理会社に支払う管理委託費用が不要なため、その分のコストを抑えられます。

      ただし、本業を持つ会社員や不動産投資初心者の場合、手間や時間がかかって苦労することが多いようです。また、トラブルがあった際に適切な対応ができず、被害が大きくなってしまう恐れもあります。不動産経営を本業にしている方、経験豊富な方におすすめの方法です。

      借り上げ契約をする

      不動産管理会社に管理を委託するだけでなく、所有する物件の部屋を借り上げてもらう方法です。「サブリース」とも呼ばれます。この方法だと、空室になった場合でも家賃が支払われるのが特徴です。そのため、一定の家賃収入を確保できるというメリットがあります。

      ただし、管理のみを委託するのに比べて受け取れる家賃が少なかったり契約期間中は管理方法を変更できないなどのデメリットもあります。自分が所有する土地に一棟アパートを建てたオーナーがよく選ぶ方法ですが、事前に契約内容をきちんと確認しましょう。

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      まとめ

      不動産投資はきちんと段階を踏んで準備をし、信頼できる不動産投資会社を選ぶことで成功する確率が高くなります。安易に物件を決めるのはおすすめできませんが、ポイントを押さえて物件を選び運用すれば、初心者やサラリーマンでも成功可能な投資方法のひとつと言えます。

      不動産投資に興味が湧いた方、物件選びをお考えの方は、ぜひトーシンパートナーズにご相談ください。