貯蓄を利用して投資し、うまく運用を続けると将来的に資産を大きくできます。1,000万円程度の余裕があればさまざまな投資の選択肢がありますが、どのような方法を選べばよいかわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、1,000万円でスタートできる資産運用の方法について解説します。それぞれのメリットとデメリットを見ていくので、どの方法を選ぶか見極める際に役立つでしょう。覚えておきたいポイントもご紹介します。
資産運用を始める前に、まずは具体的にどのような方法があるのかを理解しなければなりません。ここでは、1,000万円でスタートできる11の資産運用方法をご紹介します。概要や特徴、メリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。
不動産物件を購入し、運用益と売却益の2種類で収益を得る方法が「不動産投資」です。月々の家賃だけでなく、物件そのものが将来的な資産になる特徴を持っています。
メリット | デメリット |
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・毎月入居者から家賃収入を得られる ・ローンを活用すると生命保険効果が得られる ・税金の節約につながる ・ワンルームなら少額でも始めやすい | ・空室や家賃下落のリスクがある ・種類によっては初期投資にまとまった資金が必要になるケースがある ・土地や建物の価値が下落するリスクがある ・災害によって破損する恐れがある |
なんらかの理由で建物が破損した場合、予測よりも多額の赤字が発生するリスクがあります。一方、比較的少額でも始めやすい点や生命保険の代用となる点は魅力あるメリットです。株式投資ほど専門的な知識を必要としないため、初心者でも挑戦しやすい方法のひとつといえるでしょう。
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不動産投資と似た性質を持つ資産運用方法が「REIT(リート)」です。「不動産投資信託(不動産投資ファンド)」の名前でも知られています。投資信託という名前の通り、複数の投資家が投資したお金をまとめて運用する仕組みです。
メリット | デメリット |
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・少額で始められる ・複数の不動産に投資してリスクを分散できる ・上場リートなら売買しやすい | ・不動産そのものを所有できない ・投資先の会社が倒産するリスクがある ・上場を廃止すると価値が下落する |
不動産投資よりもリスクが抑えられる反面、リターンが減少する点には注意しましょう。不動産自体が自分の所有物にはならないため、家賃すべてを収益として得られず、ローンを利用した際の生命保険効果がありません。
REITでは、不特定多数の投資家が希望の物件に投資できます。対して、特定の投資家に限定して募集を行うのが「不動産私募ファンド」です。
メリット | デメリット |
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・REIT(公募ファンド)に比べて高いリターンが期待できる ・運用の自由度が高いケースが多い | ・専門的な知識を必要とする場合が多い ・多額の初期費用を求められる |
知識と資金に関するデメリットを考慮すると、投資初心者には難易度が高い方法といえます。また、投資の最低金額が高額なケースが多く、億単位の資金を要する場合がある点も特徴のひとつです。高い収益を期待できる反面、リスクが大きい方法であることを理解しましょう。
ロボット(AI)のシステムを活用し、適切なアドバイスを受けながら取引できる方法が「ロボアドバイザー」です。客観的な視点で取引内容を観察して投資できるため、初心者に適した方法でしょう。実際の取引までを担う一任型もあります。
メリット | デメリット |
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・投資の知識がなくとも始められる ・一任型の場合、売買のタイミングを見極める手間が省ける ・客観的な判断が可能 | ・元本割れのリスクがある ・手数料が発生するケースが多い ・経験と知識を蓄積できない |
経験を積みながら知識も蓄えたいと考えている方には、AIが判断する方法はおすすめできません。しかし、取引に時間を割けない方や客観的な意見を求める方にとっては魅力的な資産運用方法といえるでしょう。
複数の投資家から集めた資金を、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が運用するのが「投資信託」です。最低100円からスタートできる商品もあり、投資する金額を自由に決められる方法ともいえます。
メリット | デメリット |
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・運用のプロに任せるため、専門的な知識が不要 ・リスクを分散しやすい | ・売買や管理のための手数料が発生する ・リアルタイムな取引が困難 |
1,000万円の資金を複数の金融商品に充てれば、万が一元本割れを起こした際も損失は最小限で済みます。ただし、リアルタイムで取引するのが困難な点には注意が必要です。リスクを抑えながら長期的な運用を望む方に向いた方法といえるでしょう。
投資家が自由に商品を選べる投資信託に対して、投資家に制限が設けられる方法が「ヘッジファンド」です。私募タイプの投資信託と考えると理解しやすいでしょう。投資の最低金額が高額なケースが多く、利回りも高い傾向があります。
メリット | デメリット |
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・投資できる対象が限定される ・比較的自由な運用が可能 ・投資信託に比べて利回りが高い | ・多額の資金を要するケースが多い ・元本割れのリスクがある |
元本割れのリスクはあるものの、利回りの高さは大きなメリットです。1,000万円を用意できる方なら、投資信託より満足感を得やすい方法といえます。ただし、投資が可能な対象は限られるため、どのような条件を設けているのか事前に把握しましょう。
日本円を外国の通貨に換金して預金する方法が「外貨預金」です。預けている期間の利息だけでなく、為替相場の変動で生じた差額が最終的に受け取る金額に反映されます。世界情勢や景気に左右されるため、社会全体に注目する必要がある運用方法です。
メリット | デメリット |
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・普通預金より金利が高い傾向がある ・外国の高い金利が利益になる場合がある | ・為替変動で元本が割れるリスクがある ・取引の際に手数料が発生する |
比較的初心者に向いた方法ですが、手数料や為替変動により赤字になることも考慮しなければなりません。外国での災害や政治の移り変わりも円安・円高に大きく影響するため、日々の動向チェックが重要といえるでしょう。
企業が発行する株式を購入し、売却のタイミングを見極めることで売買差益を得るのが「株式投資」です。企業の事業内容や売り上げをリサーチして、将来株式の価値が上がるかどうかを判断します。
メリット | デメリット |
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・好きなタイミングで売買できる ・売買差益のほか、企業から配当金が出る場合もある ・株主優待がある | ・専門的な知識が必要 ・業績悪化や倒産が理由で価値が大幅に下落するリスクがある |
資産運用の中ではハイリスク・ハイリターンな方法であると認識した方がよいでしょう。配当金や株主優待といった魅力がありますが、専門的な知識を要するので初心者にはハードルが高く、入念な準備をする必要があります。
外国の通貨を購入し、為替相場の変動によって売買差益を得る方法が「FX(外国為替証拠金取引)」です。レバレッジと呼ばれる仕組みを活用すれば、少額からハイリターンにつなげることが期待できます。
メリット | デメリット |
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・短期間でハイリターンが実現できるケースがある ・日本円以外の通貨でも購入できる ・利息を得られる場合がある | ・他の方法に比べてリスクが高い ・強制的な売却により損失が生じるリスクがある |
基本的には自分の好きなタイミングで売買できますが、強制的に売却される場合があることも覚えておきましょう。短中期的な期間でハイリターンを実現するには、高いリスクを負う必要があります。
現実には存在しない通貨をインターネット上でシステム化して売買するのが「仮想通貨」です。日本円のような国が定めたお金ではなく、銀行が関与しないという特徴を持っています。
メリット | デメリット |
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・24時間いつでも売買できる ・さまざまな仮想通貨に分散投資が可能 | ・売買にはインターネット環境が必要 ・税率が高額な傾向にある ・価格変動が激しい |
普段インターネットを利用する機会が多い方は、取引方法にメリットを感じられるでしょう。時間を問わず取引ができる点も魅力的なポイントです。ただし、売却のタイミングを間違えると損失を生むリスクが高いことには注意しなければなりません。
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投資する前には、実践しようとしている資産運用が自分に合っているかどうかを見極める必要があります。資産運用にはそれぞれメリットとデメリットがあり、相性は人によって異なるためです。挑戦してはいけないと断言できるものはありませんが、他人の成功体験やアドバイスを鵜吞みにしないよう注意しましょう。
たとえば、初心者が1,000万円の資金を一度にすべて投資するのはおすすめできません。ある程度の余裕を残さなければ、生活を圧迫するリスクが高まります。「博打」ともいえるような資産運用は避け、堅実な投資方法を選ぶと安心です。
また、初心者は専門的な知識を要する方法も選択肢から除いた方が賢明でしょう。安易に手を出すと、知識不足が原因で損失を生む結果につながりかねません。資産運用そのものの有益性だけでなく、自分との相性を基準に判断することが大切です。
資産運用には、金銭的なメリットがいくつか存在します。資産を増やせるだけでなく、景気の悪化に対応できたり私的年金を確保できたりといった点も期待できる効果として挙げられるでしょう。ここでは、資産運用の3つのメリットについて詳しく解説します。
自身が働いて給料を得るではなく、お金そのものが働いて収益を得るのが資産運用の仕組みです。給与所得とは別にお金が獲得できるので、資産を増やす有効な選択肢といえるでしょう。
また、万が一の事態に備えられるだけでなく、老後の資金としても活用できます。損失を生まないよう長期的な計画は必要ですが、給与所得以外で収入を得られるのは資産運用ならではのメリットです。
物価が上昇すると、現在所有している現金の価値は下落します。現時点で1,000万円の価値があるお金も、数十年後の未来では半分の価値しかないかもしれません。
このようなインフレリスクを軽減するためにも資産運用は有効です。投資の対象となるものは、物価に合わせて金額が変動します。不動産投資のようにお金をものに変える仕組みを利用すれば、インフレの影響が最小限で済むでしょう。
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昨今の日本では、年金があまり期待できないといわれています。年金制度そのものを疑問視する声も挙がっており、自分は受け取れないかもしれないと不安に感じている方もいるでしょう。
投資を成功させて資産を増やせば、このような不安を和らげることが可能です。年金の有無にかかわらず生活できる資産を形成することで、充実した老後を送れるでしょう。
現在手元にある資金を投資して未来につなげるには、メリットだけでなくデメリットも把握する必要があります。スタートしてから後悔することのないよう、あらかじめ要点を押さえておきましょう。ここでは、元本割れや運用期間といった3つの注意点について解説します。
資産運用を行う上で特に覚えておきたいのは、ほとんどの投資方法で元本割れのリスクがあるという点です。1,000万円を投資した場合、すべての投資家に1,000万円以上の金額が戻ってくるわけではありません。中には、数百万円しか受け取れない場合もあります。
元本割れを避けるのに重要なのが、入念な計画と金融商品の選定です。定期預金のように元本保証がある商品を除けば、元本割れのリスクがあると認識しておきましょう。
将来的な資産拡大を望むなら、長期的な運用を前提に投資方法を選ぶのがおすすめです。短期でハイリターンが期待できる方法は、元本割れによって資金を失うリスクが伴います。投資信託や不動産投資のように数十年単位で運用する方法から選ぶとよいでしょう。
長期的な運用には、価格の変動リスクが低いというメリットがあります。短期だと変動の幅が大きい金融商品でも、長期的に見れば安定しやすいためです。初心者にも有益な手段なので、期間で悩んでいる方は中長期の運用商品を選びましょう。
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資産運用の方法や投資先によっては、満期を迎えるまで換金ができないケースがあります。一定期間預ける方式の場合、規約や契約書に記載されているのでしっかりとチェックしましょう。
どうしても換金したいときは、手数料を支払うことで対応してもらえる場合があります。ただし、取引状況や手数料の金額によっては損をする可能性も考えなくてはなりません。運用中に換金できない金融商品を選ぶなら、満期まで預けられる金額を明確にしてから始めると安心です。
現在1,000万円の投資を検討している方は、何年でどのくらいに増えるかをシミュレーションしておきましょう。算出した数字がそのまま反映されるわけではありませんが、計画を立てたり可能性を見極めたりするのに役立ちます。
たとえば、1,000万円を20年間運用して2,000万円にするには年利3.6%、10年間なら年利7.2%が目安です。定期預金のようなシステムでこの年利は実現できないと考えたほうがよいでしょう。
利回りがよいとリスクが高いと感じるかもしれませんが、適切な投資先を選べばシミュレーション通りの結果が期待できます。30年、40年という長期間で見積もれる方は、さらに幅広い選択肢から計画に合った投資先を見つけられるでしょう。
1,000万円の資金をどのように活用すべきか分からないと悩んでいる方には、不動産投資による資産形成がおすすめです。長期運用を前提とした方法で、投資に不慣れな方でも気軽に始められます。ここでは、不動産投資ならではのメリットや資産形成の仕組みについて見ていきましょう。
土地や建物の購入費用はローンを活用可能なので、1,000万円すべてを投資しなくとも始められます。毎月のローン返済に家賃収入を充当できるので、他人資本を自己資本に転換できる点が不動産投資のメリットのひとつといえるでしょう。
たとえば、月々の返済額が10万円で家賃収入が8万円の場合、実際に支払うのは2万円です。空室リスクはあるものの、需要のある物件を選ぶことでリスクは軽減できるでしょう。
さらに、ローンを完済したあとは不動産そのものが資産になります。家賃収入だけでなく物件を売って売却益を得ることも可能です。様々な選択肢から生活状況に合わせて活用しやすい点もメリットです。少額の投資から何倍もの資産形成を期待できる方法といえるでしょう。
不動産投資ではローンを利用する場合が多いため、返済できなくなった際の対応が分からないといった悩みがあるようです。死亡が理由で返済不可となった場合、契約時に加入する団体信用生命保険が活用できます。
残債の支払いが免除されるだけでなく、購入した不動産はそのまま家族が引き継ぎ、家賃収入を得たり売却したりと自由な選択が可能です。最近では「がん」と診断されるとローンが完済される商品も登場し、人気を博しています。不動産そのものが生命保険の代わりになるので、万が一のときに役立つ資産運用といえるでしょう。
不動産投資を始めると、1年間の収支を計算して確定申告をしなければなりません。このとき、実際の出費を伴わない減価償却費を経費計上することによって不動産所得が赤字となり、ほかの所得と損益通算した際に総所得を減らすことできます。本来支払う必要のない税金を無駄に支払うことのないよう適切に申告を行うようにしましょう。
さらに、投資家が亡くなったときには相続税の節約効果も期待できます。具体的な金額は状況によって異なりますが、自らが住むための物件よりも賃貸用不動産の方が課税評価額が小さくなりやすいと覚えておきましょう。
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資産運用のメリットだけでなく、デメリットやリスクを理解することも大切です。特に、初めて挑戦する方は信頼できる会社に相談するとよいでしょう。初心者におすすめの不動産投資を検討中の方は、ぜひトーシンパートナーズへご相談ください。関東圏を中心に、ワンルーム・コンパクトマンション投資を展開しています。
<監修者プロフィール>
小菅 信也
株式会社トーシンパートナーズ 執行役員
1994年に株式会社トーシンパートナーズ新卒一期生として入社。投資用不動産の営業に従事。
2006年より営業企画課長、2015年に営業企画部長として、営業スタッフに関わる業務全般およびマーケティング施策の責任者として従事。
2021年にはマーケティング部門を立ち上げ、マーケティング部長も兼務。
2023年より上記全部門の担当役員となる。