不動産投資にかかる費用はいくら?
初期費用を抑える方法教えます

投資用の不動産を購入する際は、土地や建物以外にもお金を費やす必要があります。登録免許税から清算金までさまざまな項目があるため、「具体的な内訳を知っておきたい」と望む方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、不動産投資のスタート時に発生する初期費用について詳しく解説します。節約につなげるコツもピックアップしているため、有益な投資活動に役立つでしょう。加えて、運用を続ける上で重要なコストもご紹介します。

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    不動産投資にかかる初期費用の相場

    初期費用は、内訳や金額が定められているわけではありません。一般的に目安とされているのは、物件価格の8%~10%に当たる金額です。場合によっては8%以下や10%以上になるケースもあるため、ひとつの基準として認識しておきましょう。

    例えば、2,000万円の物件を購入した場合は160万円~200万円が初期費用の相場です。物件の購入費用に加えて数百万円の出費を要することも多いといえます。頭金に用意する資金や借入額にも影響するため、「何にどのくらいの費用がかかるか」を理解できると安心です。

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    不動産投資の初期費用としてかかる項目と金額

    初期費用に必要なお金は、大きく分けて10種類の項目があります。費用項目によって金額や支払先も異なるため、基本的な特徴を押さえておきましょう。内訳を把握できると、購入時に節約効果を高めるきっかけにもなります。不動産会社に対する費用の他、司法書士への支払いや税金関係の理解も大切です。

    登録免許税

    購入した不動産の所有権を自分に移転するために、登記手続きを行います。このときに発生するのが「登録免許税」といわれる税金です。2020年6月現在は、以下の税率が定められています。

    ・土地(2021年3月31日まで):不動産価額の1.5%
    ・土地(2021年4月1日以降):不動産価額の2%
    ・建物:不動産価額の2.0%

    土地の税率には軽減措置が適用されるため、対象外となるタイミングも明確に把握しておきましょう。「不動産価額」には、純粋な購入価格ではなく複雑な計算方法が反映されます。登記手続き自体が専門知識を要するため、司法書士に依頼するケースがほとんどです。

    従って、最終的な金額は依頼先によって変動すると考えた方が良いでしょう。司法書士から提示される契約書などを見ると、登録免許税の詳細が確認できます。大まかな相場は数万円~十数万円の金額帯です。

    (参考:『No.7191 登録免許税の税額表』

    不動産取得税

    不動産を入手したとき、評価額に応じて「取得税」を納める必要があります。固定資産税評価額に、以下の税率を乗じた数字が取得税額です。なお、2021年3月31日までに取得した場合は、固定資産税評価額の半額分が適用されます。

    ・2021年3月31日まで:3%
    ・2021年4月1日以降:4%

    注意したいポイントは、購入から納税まで数か月の期間を要する点です。早ければ6か月程度、遅い場合は1年後に通知されるケースもありますので、納税時に家計を圧迫しないよう事前に準備しておけると安心です。不動産によって税額も変動するため、可能な限り具体的な金額を算出しておきましょう。

    印紙税

    不動産の購入や金融機関とのローン契約など、特定の書類を交わす際に発生するのが「印紙税」です。課税の対象となる書類は、印紙税法によって細かく決められています。不動産において該当するのは以下の書類です。

    具体的な金額は、各契約書に記載された金額を基準に決定します。契約金額が高いほど印紙税が上がる点を理解しておきましょう。1億円単位の契約では、印紙税のみで10万円を超えるケースもあります。特にローン契約書は数万円を要することが多いため、印紙税全体で10万円前後を想定すると良いでしょう。

    固定資産税・都市計画税

    土地や物件を所有する上で重要な要素が「固定資産税」です。不動産の利用状況を問わず、毎年1月1日のタイミングで所有している全ての所有者に対して納税義務が発生し、1年に一度課税されるという仕組みを認識しておきましょう。計算方法は以下です。

    固定資産税額=不動産価額(固定資産税評価額)×1.4%

    税率は2020年6月1日現在の原則的な数字で、地域によって異なる可能性があります。シミュレーションを行う際、可能であれば所有するエリアに適した数字を反映しましょう。

    売買契約の段階で支払う項目ではありませんが、初期に負担する金額は契約内容によって変動します。投資開始後は継続的に必要な費用でもあるため、長期的な視点から金額を算出できると安心です。

    仲介手数料

    物件や土地の購入は、不動産会社を介して契約するケースも多く見られます。仲介を依頼した場合は、不動産会社への報酬として「仲介手数料」が必要です。金額は依頼する不動産会社によって大幅に変動するため、契約前に金額を把握しておきましょう。宅地建物取引業法により以下の上限も定められています。取引額 手数料率の上限 200万円以下の部分 5%以内 200万円超400万円以下の部分 4%以内 400万円を超える部分 3%以内

    ※仲介手数料は消費税の課税対象なので、別途消費税がかかります

    極端に高額な手数料を求められる場合は、他の不動産会社に相談した方が賢明です。「安ければ良い」というものではありませんが、ひとつの基準として上限額を押さえておくと良いでしょう。中には仲介手数料を無料で利用できる場合もあります。10万円以上の負担になることも多いため、サービスと料金両方を重視して選定する意識が大切です。

    不動産投資ローン事務手数料

    不動産会社に支払う手数料だけでなく、金融機関への事務手数料も発生します。ローン契約を検討している方は、審査申し込みを行う前に確認しておきましょう。返済額に上乗せされる「金利」とは別区分になる点も注意が必要です。

    ローンにかかる事務手数料は、契約する金融機関の規定や借入する額などで変動します。費用の目安となるのは、数万円程度の価格帯です。他の初期費用に比べると安価に思えますが、初期費用の一部を占める項目であることを理解しましょう。

    契約時以外の手数料にも注目しておくと、運用中の負担を軽減しやすくなります。資金に余裕が出てきたとき、繰り上げ返済で手数料が発生しないローンを選ぶこともおすすめです。

    不動産投資ローン保証料

    ローンを契約する際、一般的には保証人を立てて金融機関の損失リスクを軽減させます。一方、不動産投資では保証会社を介入させるケースがほとんどです。なんらかの理由で返済が困難になった場合の対策ともいえます。

    初期費用に占める割合は大きいため、数十万円を要すると予測しておきましょう。具体的には、金融機関に借り入れる金額の2%前後が目安といわれています。さらに金利がプラスされるプランもあり、運用コストをプランニングする上でも重要な要素です。

    借入額は同じでも、保証会社によって保証料率が異なる可能性もあります。総合的な投資額にも影響するため、入念なシミュレーションを経て契約に進みましょう。

    火災保険料・地震保険料

    運用中に懸念されるリスクのひとつが、火災や自然災害による建物の破損です。資産を失う結果を避けるために、火災保険や地震保険に加入します。契約時の初期費用だけでなく、継続的なコストになる点を理解しておきましょう。

    保険料の相場は、建物の素材によってさまざまです。基本的に「壊れやすいかどうか」が目安になります。鉄筋コンクリート造と木造を比較すると、木造の方が高額になりやすいといえるでしょう。万が一の事態が発生したとき、適用される補償内容によっても変動します。

    これらの保険加入は義務付けられていません。コストを抑えるために加入しない選択肢もありますが、リスクを考慮すると有効活用した方が賢明です。メリットやリスクを理解したうえで、希望に合った保険を見つけましょう。

    清算金

    建物を新しく建てた後は、固定資産税や管理費などが継続的に発生します。売買契約のタイミングによっては、売主と買主の双方が負担する金額を算出することもあるでしょう。この場合、「清算金」として契約時に支払います。以下が代表的な項目です。

    料金の発生日や起算日を基準に、日割り計算で算出するケースが多く見られます。各項目の料金は不動産によって変動するため、明確な金額が予測できるものではありません。不動産の所有権を移転するタイミングも重要な要素です。管理費や修繕積立金を把握した上で、「いつ契約するとどのくらいかかるか」をシミュレーションすると良いでしょう。

    司法書士報酬

    複雑な手続きを要する不動産投資においては、司法書士に代行を依頼するケースがほとんどです。知識や経験があれば投資家自身でも実行できますが、司法書士報酬を支払った方が時間的コストの節約につながるでしょう。依頼する手続きは以下です。

    一般的に、登録免許税などの諸費用と代行手数料を合わせた金額が「司法書士報酬」として扱われます。報酬額は法的な上限を設けていないため、依頼前のリサーチも重要です。司法書士が行う手続き内容に相違はありません。依頼先を決める際は、代行手数料に充てられる金額を基準に選定すると良いでしょう。


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      不動産投資の初期費用を抑える方法は?

      依頼先によって変動する仲介手数料や報酬などに注目すると、総合的な初期費用の節約効果が期待できます。不動産の選択肢に視野を広げるのも有益です。物件そのものの購入費用を抑えるのであれば、規模が大きいマンションよりもワンルームマンションのように物件価格を抑えやすい不動産が適切といえるでしょう。

      ただしあくまでも運用することで家賃収入を得ることが目的であることを忘れ、ただ単に初期費用を抑えたいがために価格の安い物件を選ぶのは賢明といえません。初期費用は抑えて投資を始めたいがどうすれば良いか考えがまとまらない方は、規模が小さい区分所有のマンションを中心に探し始めると良いでしょう。不動産投資に詳しいプロへアドバイスを求めるのも有益な方法です。

      頭金なしでも不動産投資は始められるの?

      投資家の多くは、自己資金の一部を頭金として支払った後に購入費用の残金をローンで支払います。頭金を多く入れて借入額を抑えるほど金利を節約できますが、資金に余裕がない場合は頭金なしでの契約も可能です。ただし、購入費用のみが該当する点を理解しておきましょう。事務手数料をはじめとする初期費用は、頭金の有無に関わらず必要となります。

      更に購入費用以外の初期費用を抑えたい方には「諸費用ローン」を適用できるプランもあります。事務手数料をはじめとした経費をローンに組み込めるため、投資をスタートする際の自己資金を軽減できます。不動産投資をはじめるのに必要な資金が貯まるのを待つ必要がないため時間を節約できるといえます。

      一方で、借入金額が増えるため返済総額も同時に増えることには注意が必要です。金利が高くなるほど投資効率は落ちるため、自己資金とローンのバランスをとることが大切になります。もちろん可能であれば頭金を用意してから始めた方が良いでしょう。

      不動産投資を始めた後にかかる費用

      固定資産税や火災保険料などは、購入後も支払う必要があります。定期的な出費となるため、「何年間でいくら支払うのか」といったシミュレーションができると安心です。この他、設備の修理やリフォームが必要になる可能性も理解しておきましょう。運用中に発生する5種類の費用について解説します。

      固定資産税・都市計画税

      1年に一度課税される固定資産税は、重要な運用コストのひとつです。税金の発生から数か月後に通知書が送付されます。土地面積が広くなれば納税額も高額になり、10万円を超えるケースも多いためしっかり備えておきましょう。

      納税するためにお金を積み立てると、一度にかかる出費の負担を軽減できます。特に都心部は高額となる傾向にあるため、計画的な貯蓄とシミュレーションが大切です。明確な金額を知っておきたい方は、プロに相談して概算してもらうと良いでしょう。

      火災保険料・地震保険料

      自然災害などに備える保険は、解約を申請するまで継続的に費用が発生します。月額に換算すると比較的リーズナブルですが、1年以上の期間をまとめて負担する支払い方法が一般的です。固定資産税と同様、日頃の積み立てやシミュレーションが重要といえるでしょう。

      補償内容が手厚いほど安心感も高まりますが、予算とのバランスも重視する必要があります。むやみに高額なプランを利用するのではなく、費用を抑えながら有効活用できる選択肢を見極めましょう。

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      修理代金

      建物内設備の故障や破損が発覚した場合、オーナーが費用を負担して対応しなければなりません。修理の都度求められる費用は、故障内容や修理の規模によってさまざまです。入居者の生活にも影響するため、可能な限り早い対応が重要といえます。

      税金のようにシミュレーションしにくい点にも注意が必要です。修繕積立金とは別で、修理代金用に貯蓄を始めることも有益な方法といえるでしょう。突然の出費による負担を軽減する意識が大切です。

      ハウスクリーニング料金

      これまで部屋を利用していた住人が退室した後、次の入居者を招くためにハウスクリーニングを行います。日常的な清掃とは異なり、専門業者に依頼して隅々までクリーニングをしてもらう方法です。

      実際にかかる費用は、部屋の広さやクリーニング時間などに左右されます。同じ内容でも業者によって料金が変動するため、管理会社に過去の類似する物件の実績を確認するのもひとつの手段です。また契約前には見積もりを確認したうえで依頼することが必須です。管理会社の実績や担当者の対応にも注目しながら、低コストと安心感を両立できる業者を選びましょう。

      リフォーム費用

      新築物件を購入しても、長い年月が経てば劣化も進みます。傷んだ物件は空室リスクを高める要因にもなるため、適切なタイミングでのリフォームが必要です。数百万円の出費になるケースも多いため、早い段階から計画を立てましょう。

      リフォーム費用は、家賃の相場にも影響します。費用を回収し終えるまでの期間を考慮しながら決めるためです。リフォームを決断するタイミングが分からない方や、費用面で不安を感じる方はプロに相談してみましょう。

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      建物や土地以外に必要な初期費用は、仕組みが複雑なものも多数あります。疑問や不安を解消しながら運用を続けたい方は、ぜひトーシンパートナーズへご相談ください。長期的なシミュレーションで、リスクを回避しながら資産形成を目指します。

      私たちがご提案するのは、首都圏にに展開するワンルーム・コンパクトマンションです。大規模なマンションに比べ、初期費用を抑えやすいメリットがあります。立地条件の良さも強みのひとつです。

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      まとめ

      不動産投資の初期費用に含まれるのは、建物と土地の価格のみではありません。税金をはじめとする諸費用は、全体で百万円を超えるケースもあります。ローンの契約内容に影響する要素でもあるため、内訳を理解して実践に備えましょう。

      実際に運用を開始した後は、建物の修理やリフォームに大金を要するかもしれません。なかでも、中古物件は契約前に分からなかった劣化が判明する可能性もあります。リスクを避けるためにも、シミュレーションを重ねながら有益な結果へ導きましょう。

      初期費用を抑えて投資を行いたい方は、規模が小さい区分所有の物件を検討することもおすすめです。リスクを抑えた不動産投資を望んでいる方は、ぜひトーシンパートナーズにお任せください。