不動産投資の1つとして、近年注目度が高くなってきているのがマンション経営です。ある程度の時間をかけてじっくり取り組むことで大きな資産を形成することができ、また節税効果も期待できる、メリットの多い投資手法といえるでしょう。
この記事では、「初心者でもマンション経営ができる」という視点から、必要な知識や購入から運用までの流れをご紹介していきます。
個人投資家による不動産投資には、戸建やアパートからマンションまでいくつかの投資先があることをご存知の方もいらっしゃるでしょう。
なかでも、一部屋ずつ購入する区分所有のワンルームマンションを運用するマンション経営は、物件の価格が2,000万円台からあり、また比較的融資を利用しやすいという特徴があります。また、都心の立地の良いマンションの一室であれば入居者を比較的見つけやすいため、「空室リスク」も比較的少ないと言えます。
マンション経営は取り組むハードルが低いからといって、簡単に利益を上げられるわけではもちろんありません。経営を安定させ最終的に大きなリターンを得るためには、さまざまな分野の知識に精通していることは強みになってくるでしょう。ここでは、その中でも特に大切な知識4つをみていきます。
マンション経営を始めようとするときにまず求められるのが、確実に収益が期待できる物件を見つけ出してくること、つまり不動産の価値を見極める素養です。物件の築年数や間取りが似た近隣物件の家賃相場を把握し空室リスクを予測することで、ある程度見通しを立てられるようになるでしょう。
また、不動産投資では、多くの場合、金融機関からの融資を受けてマンションを購入することになります。そして、不動産登記や不動産売買契約書の締結を行う必要も出てきます。こうした手続きや不動産に関する法律知識はあって損はないはずです。
マンション経営における最大のリスクは「空室」です。
適正な家賃で入居者を確保していくためには、ニーズ・需給バランスと家賃相場を把握して入居希望者が納得感を得やすいラインでの家賃設定を行うことが重要です。加えて、不動産会社へ管理を委託せず自主管理を行う場合は必要となる広告量を見極めつつ効果的なタイミングで出していくなど、集客に関する営業センスも求められるでしょう。
マンション経営を個人事業主としてスタートさせた場合には、1ヶ月以内に開業の届け出をする必要があります。
そして、賃貸から生じた所得が20万円を超えた場合には、個人事業主として「確定申告」をしなければなりません。この場合の「所得」とは、総収入金額から必要経費を差し引いた額を指します。収入や経費には様々な種類があり、たとえば、総収入金額については、敷金のうち債務不履行などにより入居者に返還を要しないことが確定した金額のみを計上できます。また、必要経費に関しても融資を受けて購入した物件の毎月返済額のうちの建物部分の金利相当分は経費にできますが、元金分については含めることができないとされています。このように確定申告の要否の判断に関わる「所得」の定義1つとってみても、押さえておきたい知識は多岐にわたります。
さらに、確定申告に関して、「青色申告」を事前に申請しておくことで控除や経費の面で優遇を受けられますが、複式簿記での帳簿作成義務や申告期限の厳守などの要件を踏まえることが欠かせません。
マンション経営は、たとえ1室を扱う場合であっても、市場に参加して行なわれる事業に変わりはありません。したがって、事業を安定させ確実に収益を上げていくためには、社会動向には常にアンテナを張っておき、必要な知識を抜け漏れなく集め、かつ的確な判断を下していく能力が欠かせません。
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マンション経営を始めるにあたっては、当然ですが物件を手に入れる必要があります。ここでは、その流れを押さえておきましょう。以下では複数のステップをご紹介しますが、すべてを覚える必要はありません。不動産会社に相談することでサポートを受けながら進んでいけるのでポイントを把握しておけば良いでしょう。
物件を手に入れる前に必ず済ませるべきことがあります。それは、マンション経営の「目的」を明確にしておくことです。
資産運用や老後の年金代わりなどの資産形成から相続税対策まで、マンション経営で何を目指すのかはさまざまです。捻出できる自己資金やローンの借入可能額を一方で正確に把握しつつ目的を明確にすることで初めて、マンション経営成功の第一歩を踏み出すことができるのです。
目的に合った物件の条件にある程度の目星がついたら、不動産会社の実店舗やポータルサイトを訪れて物件情報を集めましょう。希望する物件の条件を伝えたり登録したりしておけば、条件に適った物件が出てきたときにすぐ紹介してもらうこともできます。
まずは、数多くの物件情報にあたりエリアや間取りの選択眼を身につけることができれば、どのような物件に投資したいのかというイメージがつかみやすくなるでしょう。
条件に合う物件が見つかったら、不動産会社に問い合わせて資料請求しましょう。資料については、物件概要はもちろんのこと、維持費や固定資産税評価額を明らかにするもの、さらには登記簿謄本なども送ってくれるよう掛け合ってみましょう。
これらが揃えられれば、金融機関による融資判断など不動産投資に関する重要な指標とみなされる、不動産の現時点での価値を示す積算価格や収益性を示す収益価格を計算することができます。
資料による机上の物件評価が済んだら、次は現地調査をしましょう。
マンションの外観に傾きやひび割れなどの問題はないか、エントランスや共有部分の掃除などに手入れが行き届いているか、チェックしましょう。また、電気メーターの動作を確認したり生活感があるかを窺ったりすることで、賃貸経営が立ちいかなくなることに繋がる「入居偽装」がないかについても調べることをおすすめします。室内についても、可能であれば内覧して間取りをよく確認しておくとよいでしょう。
現地調査を済ませ購入してもよいと思える物件が決まったら、「買い付け」手続きに入ります。売り主側に買付申込書を提出して、当該物件を購入したいという意思を伝えましょう。実際には、仲介する不動産会社とのやりとりで進められることが多く、買付申込書に買付希望価格や手付金額などを記入して提出することで、以後はこの条件を基に契約交渉が行われることになります。
買い付けはあくまで買主からの、購入したいという一方的な意思表示であって契約とは異なりますから、買付申込書自体に法的拘束力はありません。したがって、売主が買い付けを無視しても問題ありませんし、逆に買主側が購入をキャンセルしても何ら問題はありません。
ただし、買い付けされた以上、売主側は、買主側の購入意思を尊重して売買契約に向けた準備に入るのが一般的です。不動産会社からの信用を失わないためにも、安易な買い付けは慎むべきでしょう。
マンション経営では、自己資金に加えローンを組むことが一般的です。したがって、融資を受けることを考えているのであれば、まずは金融機関の融資相談に行くことになるでしょう。融資相談というと、単にローンに関する疑問を解消する機会のように思われるかもしれませんが、実質的には売買契約締結後に行なわれる「本審査」につながる「事前審査」にあたるものですから、疎かにできません。
審査を受けるためには、物件に関する資料から本人確認資料まで、さまざまな書類の提出が必要になります。したがって、融資相談に行く直前ではなく、マンション経営を本格的に検討し始めた段階で必要書類の取得をスタートさせておくことをおすすめします。
融資相談での事前審査に通ったら直ちに売買契約の締結といきたいところですが、その前に国家資格である宅地建物取引士から重要事項説明を受ける必要があります。
国交省が制度の概要につき明記しているように、動産の場合に比べ権利関係や取引条件が複雑になる宅地建物取引では、買主保護の観点から、専門的知識と調査能力を備えた宅地建物取引業者に重要事項についての説明義務を課しているのです。
もし、説明がこれまで交渉してきた内容と食い違っていて納得できなければ、買主は契約を見送ることができますし、その際に違約金などを支払う必要もありません。疑問点はこの段階で解消しておきましょう。
重要事項説明に納得できたら、売買契約締結です。契約書に署名・捺印し、買主は手付金を支払いましょう。
手付金額については、購入する不動産代金の5~10%とするのが一般的で、その性質については、買主が放棄することにより売買契約を解除することができる「解約手付」とみなされます。また、宅建業法では、売主が不動産会社など宅地建物取引業者である場合は、売買代金の20%以内で、かつ必ず解約手付でなければならないと定められています。
そのため、そのままだと本審査でローンが不成立になった場合に、買い主は手付金を全額没収されてしまいます。こうしたリスクを避けるために「融資特約」を付けて、融資未承認時には契約を解除できるようにしておくことが大切です。
無事に売買契約を結ぶことができ、直ちに金融機関に融資の申し込みを行なったら、次には本審査が待っています。本審査では特に、団体信用生命保険加入の際の判断材料となる買主の健康状態のチェックや、抵当権を設定する場合には、保有物件の担保価値に関する精査などが行われることは知っておいた方がよいでしょう。
そして、本審査の承認がおりて初めて、金融機関と金銭消費貸借契約(ローン契約)を結ぶことができます。ローン契約では通常、契約後に金利や融資期間などの融資条件を変更することはできません。したがって、必ず契約する前に内容や条件について確認しておき、疑問点があれば担当者に質問して解消しておくことが重要です。
ここまで来れば、物件取得の最終段階である引き渡しはもうすぐ目の前です。決済前には必ず、不動産会社立ち合いのもと、売主・買主双方で物件の状態や設備の不具合をチェックしましょう。そして、問題なければ、決済を行います。
決済の期日は、一般的に売買契約から約1ヶ月以内とされ、融資実行の金融機関の店舗で行われます。決済当日は、契約当事者と不動産会社の担当者、さらには司法書士などが立ち会い、登記手続き、融資の実行、そして決済金処理という流れで進められます。
そのあと、売主への売買代金などの支払いが完了したら、物件の登記書類と鍵の引き渡しがなされ、引き渡しが完了します。
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マンション経営は、うまく軌道に乗せることができれば、長期的かつ安定した収入が期待できる魅力ある資産運用方法と言われます。ここでは、2つのメリットをみていくことで、その魅力を明らかにしてみましょう。
マンション経営では、時間を味方につけて資産形成することができます。
融資を受けて購入すれば得られる家賃収入を毎月の返済に充当することができるため、短期間でのハイリターンは望めないものの、長い時間をかけて他人資本を自身の資産に転換していくことができます。入居者を安定して確保しつつ、毎月コツコツと支払いを継続していくことで、数年後、あるいは数十年後に借入金が完済できたときには、当該物件はもちろん、以後物件から上がる家賃収入をまるまる収益にすることができるようになります。結果として、かかった費用の何倍もの資産を残すことが期待できるでしょう。
マンション経営は、さまざまな種類の税金での節税効果が期待できます。
たとえば、マンションの維持・管理にかかる費用を経費計上することができます。不動産所得金額を少なくできるので節税効果が得られます。また、減価償却費は実際の出費を伴わない経費となり、当初数年は不動産所得が赤字になりやすく、損益通算により給与所得など他の所得のプラス分と相殺できれば、税金を抑えることができます。
さらに、相続税に関しても節税のメリットが期待できます。相続時における不動産の価値は、相続税路線価により算定されますが、この価額は実勢価格の8割程度と決められています。したがって、現金を不動産に換えておくことで相続財産の評価において実際より低く評価され、相続税対策になるという仕組みです。
マンションの経営には、もちろんメリットだけでなくリスクもあります。ここでは、2つの注意点をみていきます。
マンション経営は0円で始められるわけではなく初期費用が必要になります。特に、物件取得にかかる自己資金については、物件価格の1~2割程度と言われます。数千万円から1億円を超える新築マンション価格の1~2割といえば、簡単に集められる人はそう多くはないでしょう。毎月払わなければならないローンの負担もありますから、入念な資金計画を立てておくことが大切です。
また、管理会社へ委託することなく自主管理をする場合は1日も早いマンション経営の安定化のために入居者の早急な確保が求められます。その場合は入居者の募集にそれなりの広告費が掛かってくることは避けられないでしょう。
事前にできる限りの準備・対策をしたとしても、避けることが難しいリスクもあります。地震や台風などの自然災害リスクは、近年のわが国の状況に鑑みれば、いつ遭遇してもおかしくないと言わざるを得ないでしょう。被災すれば、最悪建物の倒壊や焼失のおそれもあり、多額の修理費負担やマンション経営が立ち行かなくなる危険性もあります。
したがって、不動産会社と相談しながら、火災保険や地震保険など適切な損害保険に加入しておき、不測の事態に備えた手立てをしておくことをおすすめします。
これまでみてきたように、マンション経営は長い時間をかけて資産を形成していくビジネスモデルです。したがって、実績があり、信頼できる不動産会社をパートナーとして、自ら積極的に学んでいくのと同時に適切なサポートを得ながら経営を行なっていくことがとても大切になってきます。
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入居者の審査契約代行から書類作成代行なども承っており、ワンストップでマンション経営をサポートできる不動産会社として、2019年においては、入居率99.7%、家賃滞納率0.02%という実績を残しています。
質の高いマンションづくりにこだわることで、資産価値の維持はもちろん、入居者の方の住みやすさも追求しています。
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この記事では、マンション経営に必要な知識や経営までの流れをご紹介してきました。マンション経営は、きちんと手順を踏んでいけば得られるメリットの大きい資産運用方法ですが、リスクも当然あり、それなりの対策が必要です。
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