不動産投資詐欺について、詐欺の種類、誘い文句、怪しい不動産会社の特徴などを詳しく知りたいと思っている人は、多いのではないでしょうか。誘い文句や怪しい不動産会社の特徴などを事前に押さえていれば、不動産投資詐欺に遭うリスクを軽減でき、安心して不動産投資を進めることができるでしょう。本記事では、不動産投資詐欺の種類、よくある誘い文句、怪しい不動産会社の特徴などについて解説します。
不動産投資詐欺の種類や特徴を知っておくと、リスクに備えやすくなります。以下、それぞれの種類について、見ていきましょう。
【不動産投資詐欺の種類】 |
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・手付金詐欺 |
・入居状況詐欺 |
・婚活・デート情報詐欺 |
・海外不動産投資詐欺 |
・二重譲渡詐欺 |
・サブリース詐欺 |
・囲い込み |
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不動産投資詐欺の一つとして挙げられるのが、手付金詐欺です。手付金詐欺は、「この物件は、高利回りで、立地も良いため、すぐに売れてしまいます。手付金を入れてキープしていた方が絶対に良いですよ!」などと説明して手付金を払わせ、その後連絡が取れなくなるのが特徴です。手付金の回収はおろか、物件の購入もできません。手付金の支払いを強引に迫ってくるような営業マン・不動産会社は、怪しい可能性が高いため、相手にしてはいけません。また、「宅建免許を取得している不動産会社かどうか」「取引実績は豊富かどうか」などを確認した上で、信頼できる不動産会社かどうかを調べておきましょう。
入居状況詐欺とは、実際は空室が多い物件でありながらも、入居率が高いように装った詐欺のことです。
上記のようなうそをつき、物件の入居状況が良いことをアピールします。うそを信じて購入すると、空室が多く、思ったような利回りにならず、採算が取れなくなるため注意しましょう。ただし、入居者状況のうそを見抜くのは非常に難しいため、免許、実績、評判、対応などを基に、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
婚活・デート情報詐欺とは、デートなどを繰り返し、親密になったタイミングで不動産の購入を勧めるものです。親密になると冷静な判断ができなくなるため、条件の悪い不動産を勧められて購入してしまいます。購入後は連絡が取れなくなり、初めて詐欺に遭ったことに気付きます。特に、短期間で親密になった人から不動産購入を勧められた場合は、詐欺を疑うようにしましょう。
海外の不動産投資にも詐欺があるため、注意しましょう。海外不動産投資詐欺は、実在しない物件の販売や、実際よりも高値で販売する詐欺のことです。豪華なパンフレット、ホームページの情報、営業マンの説明だけで購入を決断するのはリスクが高い行為です。契約する前には、実際に現地で物件の有無を調べた上で、説明を受けた情報と相違点がないかどうかを確認しましょう。
二重譲渡詐欺とは、すでに売却済みの物件を別の人に販売する詐欺のことです。すでに売却済みであることを伏せて販売を行い、手付金や代金を受け取った後、連絡が取れなくなるという手口です。事前に登記内容を確認して詐欺被害を防ぐ方法もありますが、物件所有者が詐欺に加担している場合は見抜くことが難しいです。二重譲渡詐欺を防ぐためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。
サブリースとはいわゆる「又貸し」のことで、不動産オーナーが入居者と賃貸借契約を結ぶわけではなく、オーナーと管理会社が直接賃貸借契約を結び、契約上入居者となる管理会社がオーナーに対して家賃を支払う管理形態の一つと理解して差し支えないでしょう。その際、管理会社はオーナーに対して家賃保証を行うことが多く、一般的に家賃の8〜9割程度が保証されます。不動産投資においてもっとも大きなのリスクのひとつである空室リスクを回避する手段として有効で、仮に所有する物件に空室が発生した場合でも家賃収入を得られるメリットがあります。ここで注意したいのが、保証率は変動しない一方で、物件状況や賃貸需要などに応じて「賃料は見直される」という点です。
サブリース詐欺とは「空室になっても毎月ずっと10万円が確実に保証される」「保証額は1円も下がらないので安定経営できる」といった嘘をついて契約を勧める詐欺のことです。サブリース詐欺では保証される金額(=管理会社から支払われる家賃)が変動する場合がある事実を意図的に隠し、「確実に9万円保証される」などと、あたかも金額が永久に保証されるような話しぶりで騙そうとしてきます。家賃保証サービスには条件や期間などの制限があるため契約書をよく読み、契約内容を十分に理解した上で検討しましょう。
サブリース詐欺の被害に遭わないためにも、信頼できる不動産会社を選び、きちんと説明してくれる担当者から購入することが大切です。あまりにも利回りが高く条件が良すぎる物件には注意してください。
囲い込みとは、「他社を検討するなら、この条件では難しい」「◯◯社は条件が悪いのでやめたほうがいい」など、強引な営業手法や他社を批判することで自社以外の不動産会社の選択肢をなくし、購入や売却の機会を損失させるものです。そのような場面に出くわしたときは、営業マンの言葉が本当に自分自身のためを思ってのことかを冷静に考えるべきでしょう。不動産投資は長期運用が基本です。検討中の期間よりも運用中の期間の方が圧倒的長いため、目の前の利益に安易に飛びつかないようにしましょう。
不動産投資詐欺でよくある誘い文句を知っていれば、リスクに対して敏感となり、詐欺被害に遭うことを回避しやすく、怪しい不動産会社を見分けることができるでしょう。以下、不動産投資詐欺でよくある誘い文句について、詳しく紹介します。
不動産投資詐欺でよくある誘い文句の一つが「節税対策になります」という言葉です。不動産投資は、節税効果が期待できるのは間違いありませんが、「必ず節税になる」というわけではないため、注意が必要です。
不動産投資は、ローン金利、管理費、減価償却費(物件取得費用を一定期間に分割して計上する費用)などの費用を経費として計上でき、所得が赤字になった場合は、損益通算(赤字を他の所得の黒字と相殺する制度)によって総所得額を減らせるため、所得税や住民税を軽減することができます。しかし、不動産投資の所得が黒字の場合は、その分所得税や住民税は高くなります。不動産投資をすると、必ず節税できるわけではないことを理解しておきましょう。
「この物件であれば、絶対に儲かります」「利回りが高いので、相当儲かりますよ」などと言ってくる担当者や不動産会社には注意しましょう。不動産投資は、「必ず儲かる」というわけではありません。思うように家賃収入を得られず、損をする場合もあります。また、不動産会社が「儲かる」と言って提示する利回りは、「表面利回り」であることが多いです。表面利回りとは、年間の家賃収入を物件価格で割って算出した数字のことであり、管理費、修繕費、仲介手数料などのコストは考慮されておりません。そのため、表面利回りは、実態よりも数字が高い傾向にあります。利回りを見る際には、コストも考慮された「実質利回り」を参考にしましょう。不動産投資に限った話ではありませんが、「儲かります」という誘い文句は怪しいことが多いため、気を付けてください。
「空室が出ても家賃◯万円を保証します」という誘い文句が出たら、不動産投資詐欺の可能性があるため、注意が必要です。多くの不動産会社が家賃を保証するサブリースを行っていますが、「家賃の◯%」など、保証の基準は率です。「家賃の◯万円を保証します」のように、金額を基準として保証する会社はありません。あったとしても、期間や上限などの条件がつきます。
家賃保証を金額で伝えてくる不動産会社や担当者には注意しましょう。信頼できる不動産会社を選び、きちんと説明してくれる担当者から購入することが大切です。
「この物件は、将来確実に値上がりします」「絶対に値上がりするので、大丈夫です」などといった誘い文句には、気を付けましょう。立地によっては、購入時よりも価値が上がる物件はあります。しかし、そのような物件は少なく、購入時点で「この物件は100%値上がりする」と予測できる人はいません。したがって、「確実」「絶対」「100%」などといった言葉を用いて将来的な値上がりをアピールする担当者や不動産会社の場合は、「怪しい」と判断し、距離を置いた方が良いでしょう。
「クーリングオフできます」という誘い文句にも、注意が必要です。宅建業法において、不動産投資の契約は、クーリングオフが認められています。ただし、クーリングオフの適用には、以下の4つの条件があります。
「クーリングオフができる」といった言葉で安心させて、強引に契約を結ぼうとする担当者や会社には気を付けましょう。
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怪しい不動産会社の特徴を知っていると、リスク回避をしやすくなります。以下、怪しい不動産会社の特徴について、見ていきましょう。
【怪しい不動産会社の特徴】 |
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・強引なスタイルで迫ってくる |
・宅建免許を所持していない |
・ホームページにリアル感がない |
こちらの都合を考えず、強引なスタイルで迫ってくる営業マンがいる場合は、怪しい不動産会社の可能性があります。
「今すぐ決めないと、後悔しますよ!」
「今日、ここで絶対決断しましょう!」
「後悔しない物件なので、まずは申し込んでください!」
「買う・買わないは、今すぐ決めてください!」
上記のように、無理に決断を求めてきたり、契約するまで事務所などで缶詰め状態にされ、長時間説得を受けたりする場合もあります。こちらの意見もろくに聞かず、押し売りをしてくる不動産会社は、相手にしないようにしてください。
宅建免許を所持していない不動産会社は、危険であるため、相手にしてはいけません。宅建免許がないのに不動産売買をするのは、違法行為です。不動産会社のホームページや営業マンの名刺に免許番号が載っているかどうかを確認しましょう。もし、宅建免許の確認ができない場合は、その不動産会社と距離を置くようにしてください。宅建免許を所持していない不動産会社が取り扱う物件は、信用できません。「物件価格が相場より高い」「利回りが低い」「多額の修繕費用がかかる」などといった条件の悪い物件を購入することになるため、不動産投資に失敗してしまいます。
不動産会社のホームページにリアル感がない場合は、注意が必要です。具体的には、以下のような状態のホームページです。
上記のようなホームページの不動産会社は、利用しない方が安全です。詐欺的な行為をする不動産会社ではなかったとしても、今の時代にWebに力を入れていないのは、致命的であるといえます。
不動産投資詐欺に引っかからないようにするためには、弁護士や管理会社を頼ることが大切です。また、良いことばかりを強調する不動産会社は、相手にしないことです。以下、不動産投資詐欺に引っかからないようにするための方法について、見ていきましょう。
不動産投資詐欺に引っかからないためには、信頼できる法律家を事前に探しておきましょう。弁護士や法律事務所を事前に探しておけば、トラブルに巻き込まれた場合に早期解決を目指すことができます。また、専門的なアドバイスがもらえるため、不動産投資詐欺の被害を最小限に抑えることができ、早めに相談すれば未然に防ぐことができます。できれば、不動産投資に精通している弁護士や法律事務所がおすすめです。
実績のある管理会社に依頼すると、トラブルを回避しやすくなります。実績のある管理会社は、たくさんの不動産投資に関わっているため、多くの情報やノウハウを持っています。怪しい不動産会社とやり取りしていると、「不動産投資詐欺の可能性がある」などといったアドバイスをくれる可能性があります。
また、オーナーが貸借人と直接契約を結ぶと、何らかのトラブルが起きた際にオーナーの負担が大きくなります。管理会社が間に入っていれば、貸借人とのやり取りは管理会社が行うため、オーナーの負担を軽減することが可能です。毎月管理委託手数料を支払う必要はあるものの、管理業務やトラブル対応などを任せられるため、多くのオーナーが管理会社に業務を委託しています。
リスクの説明を明確にしてくれない不動産会社は信頼できないため、他社に変更することをおすすめします。どのような物件を選んだとしても、不動産投資には必ずリスクがあります。メリットばかりを強調し、デメリットやリスクにほとんど触れない不動産会社は、顧客のことを第一に考えず、「とにかく物件を売りたい」「ノルマを達成したい」などといった自社の都合ばかり考えている可能性が高いです。デメリットやリスクをきちんと説明してくれる不動産会社を選べば、不動産投資詐欺のリスクを軽減できるでしょう。
不動産投資詐欺に遭ったときの相談先は、以下の4つが挙げられます。
【不動産投資詐欺に遭ったときの相談先】 |
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・免許行政庁 |
・宅地建物取引業保証協会 |
・消費生活センター |
・弁護士 |
これらの相談先に連絡して不動産投資詐欺の件を伝えれば、対処法についてアドバイスがもらえます。また、不動産会社に対して、免許行政庁や宅地建物取引業保証協会などから厳しいペナルティを課されるでしょう。被害に遭ったときだけでなく、「この不動産会社は詐欺行為をしているかもしれない」と感じたら、すぐに相談しましょう。
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ここでは、不動産投資詐欺の種類、よくある誘い文句、怪しい不動産会社の特徴などについて解説しました。よくある誘い文句や怪しい不動産会社の特徴に当てはまる営業マン・不動産会社を見つけたら、相手にしないようにしましょう。相手にすると、不動産投資の被害に遭い、大きな損害を被るリスクがあります。不動産投資には、詐欺のリスクがあることも想定した上で、不動産会社や物件を選び、運用することが大切です。