資産形成の方法を検討するなかで、手間がかからない「ほったらかし投資」と呼ばれる投資方法が気になる方も多いのではないでしょうか。
投資には必ずリスクがあるため、失敗した場合を想定して対策しておくことが大切です。
本記事では、ほったらかし投資に多い3つの失敗パターンとその対策を詳しく解説します。最後まで読んでいただければほったらかし投資の注意点がわかり、安心して投資を始められるでしょう。
ほったらかし投資とは、初めに投資のルール設定や入金を済ませておき、その後は放置するだけでほぼ自動的に資産を増やせるようにする投資方法です。
ほったらかし投資には、大きく以下3つの方法があります。
ほったらかし投資のメリットは、投資初心者でも始めやすい点です。チャートを見ながらすばやく判断して取り引きする株の短期売買などに比べ、マイペースにコツコツ続けられます。
また、一度仕組み化できれば頻繁に手を加えたり投資方針を考えたりする必要がないため、忙しくて投資に時間を割けないサラリーマンなどにも向いています。
ほったらかし投資のメリットや具体的な方法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
関連記事:ほったらかし投資でお金を増やすおすすめの方法8選!コツも解説
ほったらかし投資は、方法を間違えれば資産を失うリスクもあります。よくある3つの失敗パターンを確認し、事前に対策しておきましょう。
順番に詳しく解説します。
株や不動産などの相場は日々変動するため、投資した金融商品が大きく値上がりすることもあれば、投資した金額より価値が落ちることもあります。
失敗パターンで多いのは、損失を恐れて少し価格が下がったタイミングですぐに売却してしまうことです。
金融商品は保有し続けていればまた値上がりする可能性がありますが、売却を繰り返すと損失ばかり積み重なってしまいます。また、取引には手数料や税金もかかるため、支出も増えてしまうでしょう。
相場がどのように変動するかは金融のプロでも正確に予測できないため、投資初心者が売買のタイミングを見極めるのは困難です。
ほったらかし投資を成功させるには、目の前の相場に惑わされずに長期目線で投資を続けることがポイントです。
時間をかけて積み立てることで価格変動リスクを分散できるうえ、結果的に複利効果で効率よく資産を増やせます。複利効果とは、運用で得た利益を再投資することにより、利益が利益を生んでいく効果です。
目の前の相場に惑わされないためには、初めに売買のルールを具体的に決めておきましょう。例えば、株であればいくらを下回った場合に売却するといった具合です。
明確な基準があれば、感情的になって誤って判断する失敗を防げるでしょう。
この失敗を防ぐためのワンポイントアドバイス
投資のルールを決め、長期目線で続けよう
どの金融商品を購入すべきかわからず、専門家や詳しい人に相談して選びたい方も多いでしょう。しかし、銀行や証券会社の窓口ですすめられた商品をそのまま購入するのは、よくある失敗パターンです。
銀行や証券会社などの金融機関は、資産を運用する際の手数料が収入源になっています。手数料が高く金融機関にとって利益になる商品をすすめることも少なくありません。そのため、資産が思うように増えず後悔することがあります。
また、SNSでインフルエンサーが発信している情報や周囲の意見などに影響を受けやすい方も注意が必要です。
人によって資産の保有状況や年齢、投資の目的が異なるため、同じ方法で投資しても望む結果が得られるとは限らないためです。
例えば、多少大きなリスクをとってでも短期間で利益を得たい方と、リスクを抑えつつ老後の資金を貯めたい方では、選ぶべき金融商品が異なるでしょう。
また、内容を理解せずに金融商品を購入すると、相場が大きく変動した場合の対応方法がわからず、大きな損失につながる恐れもあります。
金融商品選びに失敗しないためには、ほったらかし投資であっても投資や金融商品に関する知識を身につけましょう。投資初心者であれば、以下のように無料や少額で学べる方法がおすすめです。
金融商品の特徴やリスクを理解できれば、ご自身の状況や目的に合うかどうかを判断できます。
この失敗を防ぐためのワンポイントアドバイス
投資や金融商品に関する知識を身につけよう
ほったらかし投資で運用する金融商品のなかには、値動きの大きな商品や保有期間の規定があり自由なタイミングで現金に換えられない商品があります。
生活資金に余裕がない状態で投資していると、損失が出たり急に大きな出費が必要になったりした際に手元の資金が足りません。その結果、子どもの進学用に貯めていたお金などまで使い込んでしまう失敗パターンがあるため注意しましょう。
失敗しないためには、「生活防衛資金」を貯めてから投資を始めることをおすすめします。
生活防衛資金とは、病気やケガで働けず収入が途絶えたり、大きな出費が必要になったりした際に備えるお金です。
例えば、やむを得ず勤め先を退職した場合を想定してみましょう。
一般的なサラリーマンは雇用保険を利用できるため、退職後に失業手当が給付されます。しかし、すぐにお金を受け取れるわけではありません。
退職理由により異なりますが、自己都合退職の場合は7日間の待機期間に加えて2ヵ月〜3ヵ月の給付制限期間があります。そのため、次の就職先が見つからない場合は3ヵ月ほど無収入になる期間が発生します。
退職後には国民年金や住民税、健康保険料などの支払いも必要なことを考えると、6ヵ月〜1年分の生活費を生活防衛資金として準備しておく必要があるでしょう。
ほったらかし投資を続けるうちにライフスタイルが変われば、生活防衛資金を見直すことも大切です。そのうえで、失っても生活に影響しない余剰資金の範囲内で投資を続けましょう。
この失敗を防ぐためのワンポイントアドバイス
生活防衛資金を貯めてから投資しよう
これからほったらかし投資を始める場合は、以下の投資方法がおすすめです。
順番に特徴とメリット・デメリットを紹介します。
なお、それぞれの投資方法の詳しい内容は、以下の記事でも解説しています。
関連記事:ほったらかし投資でお金を増やすおすすめの方法8選!コツも解説
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入して運用することで利益を得る投資方法です。不動産管理会社に物件の維持管理を委託すれば、毎月自動的に家賃収入を得られるほったらかし投資ができます。
不動産投資のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・毎月一定の収入を継続的に得られる ・団体信用生命保険に加入すれば、生命保険代わりにできる ・ローンを借りれば手元の自己資金が少なくても始められる | ・空室ができれば収益が減ったりなくなったりする ・物件の値下がりや自然災害などのリスクがある ・ローンの支払いや維持管理費が必要 |
不動産投資のメリットは、一度物件を購入すれば継続的な収入が期待できる点です。また、団体信用生命保険を目的に不動産投資を選ぶ方もいます。
団体信用生命保険とは、ローン契約者が亡くなったり高度な障害を負ったりした場合に、ローンの支払い義務がなくなることを保証された保険です。
ローンの支払いに追われることなくそのまま不動産からの家賃収入を得られるため、生命保険よりも家族に安定した収入源を遺せます。
また、不動産そのものは高額ですが、ローンを利用するためまとまった自己資金がなくても始められるでしょう。
一方、入居者がいなければ家賃は発生しないため、急に収益が減る可能性があります。景気の変動や物件の周辺環境の変化による値下がりや、地震などの自然災害で物件を失うリスクにも注意が必要です。
メリット・デメリットを踏まえると、不動産投資がおすすめの人・おすすめできない人は以下のとおりです。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・値崩れしにくい資産を作りたい方 ・安定した収入がある方 ・もしもの場合に備えて家族に遺せる収入源を作りたい方 | ・生活資金に余裕がない方 ・不動産に関する勉強時間が取れない方 ・収入が不安定などローンを借りにくい方 |
不動産投資は、サラリーマンなどの安定した収入がある方に向いています。ローンの審査に通りやすく、家賃収入が安定しない場合も本業の収入で安心して生活できるためです。
一方、不動産投資は物件選びが重要です。物件情報を集めたり不動産に関する知識を身につけたりする時間を取れない方は、入居者が集まらない物件を購入してしまうなどの失敗をしやすいでしょう。
つみたてNISAとは、国が個人の資産形成を支援するために設けた非課税制度です。国が指定した投資信託商品のなかから選んで投資すると、運用益が非課税になります。
投資信託とは、投資家から資金を集め、プロに運用してもらう金融商品です。
投資する側は個別に銘柄を選んだり、取引したりする必要がなく、定期的に資金を積み立てるだけのほったらかし投資ができます。
つみたてNISAのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・税制優遇を受けられる ・100円などの少額から始められる ・国が認めた比較的信頼性の高い商品に投資できる | ・投資対象が限定される ・投資金額と非課税期間が限られている ・短期で大きな利益は得るのは難しい |
つみたてNISAの最大のメリットは、投資で得た利益が非課税になる点です。
本来投資で得た利益には、20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)の税金がかかりますが、つみたてNISAはその分が非課税になるため、効率よく投資ができます。
また、100円から積立可能なため、投資初心者が始めやすい投資方法です。国がリスクの大きすぎる危険な商品を投資対象から除外しており、商品選びに失敗する心配が少ない点もメリットです。
一方、つみたてNISAの投資金額は年間40万円まで、非課税期間は最長20年までと税制優遇を受けられる範囲が限定されています。
また、投資対象は投資信託に限られており、株やFXなどのように短期間で利益を狙える商品はありません。
つみたてNISAがおすすめの人・おすすめできない人は以下のとおりです。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・国の制度で安心して投資を始めたい方 ・10年単位の長期間で資産を形成したい方 ・税金対策をしたい方 | ・短期間で利益を得たい方 ・投資で大きく資産を増やしたい方 ・定額の積み立てを負担に感じる方 |
つみたてNISAは投資未経験の方におすすめです。国が支援する制度で少額から始められるため、許容範囲内で少しずつ投資に慣れていけるでしょう。
また、税制優遇を受けられるため、まとまった金額を運用する投資上級者にもメリットがあります。
一方、つみたてNISAは時間をかけて緩やかに資産を形成するための制度です。短期間で大きな利益を得たい方やコツコツ積み立てるのが苦手な方には向いていません。
手元にお金があるとすぐに使ってしまう方などは、のちほど紹介するソーシャルレンディングなどの最初に入金するタイプの投資方法がおすすめです。
なお、つみたてNISAは2023年12月で終了し、2024年1月からは新NISAへ移行する予定です。
新NISAではつみたてNISAのデメリットであった非課税期間の定めが撤廃され、年間投資枠が年間120万円まで拡大されるなど、より税制優遇が強化されます。
参照元:
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、掛け金を積み立てて運用し、60歳以降に年金として受け取る私的年金制度です。始めに投資する金融商品と積立のタイミングや金額を設定すれば、ほったらかし投資ができます。
iDeCoのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・複数のタイミングで税制優遇を受けられる ・毎月5,000円の少額から積立投資ができる ・国が選んだ比較的リスクの低い投資信託を選べる | ・原則60歳まで引き出せない ・掛け金の上限がある ・値動きの大きな金融商品は選べない |
iDeCoは国が老後資金の準備を支援するために設けた制度であり、以下3つのタイミングで税制優遇を受けられます。
毎月5,000円の少額から積み立てられるため、失敗したくない方も気軽に始めやすい投資方法です。つみたてNISAとは異なり、投資対象は投資信託以外に銀行の定期預金や保険商品も選べます。
ただし、iDeCoで運用する資産は原則60歳まで引き出せません。あくまで老後資金を作るための投資として、手元の資金に影響が出ない範囲で積み立てましょう。
iDeCoをおすすめできる人・おすすめできない人は以下のとおりです。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・効率的に老後資金を準備したい方 ・少額から投資を始めたい方 ・税金対策がしたい方 | ・60歳より前に使う資産を作りたい方 ・現在の生活資金に余裕がない方 ・収入が少なく、税制上のメリットをあまり受けられない方 |
DeCoはコツコツ老後のためのお金を積み立てたい方に向いています。税制優遇があるため、単純に預貯金として積み立てるよりも効率的に資金を準備できるでしょう。
一方、専業主婦や無職の方などの収入が少ない方は、税制上のメリットをあまり受けられません。
また、原則60歳まで引き出せないため、老後資金以外の目的で資産を作りたい方はいつでも引き出せるつみたてNISA(新NISA)の方がおすすめです。
参照元:
不動産クラウドファンディングとは、事業者が複数の出資者から資金を集めて不動産投資を行う仕組みです。不動産投資で得た利益が出資者に分配されます。
不動産クラウドファンディングのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・少額から不動産投資ができる ・不動産物件の管理の手間がかからない ・比較的利益が大きい | ・好きなタイミングで現金化できない ・信頼できる事業者を選ぶのが難しい |
個人で不動産投資をする場合は数千万円の資金が必要ですが、不動産クラウドファンディングでは複数の投資家で資金を分担するため、1万円程度からの投資が可能です。
物件の運営なども事業者が行うため、資金を出すだけのほったらかし投資になります。
一方、不動産クラウドファンディングはあらかじめ運用期間が決まっており、途中で解約したり資金を引き出したりできません。
また、民間の事業者が実施する事業のため、失敗して倒産するなど元本ごと失うリスクがある点に注意が必要です。
不動産クラウドファンディングがおすすめの人・おすすめしない人は以下のとおりです。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・将来的に不動産投資をしたい方 ・少額から手軽に投資したい方 ・ある程度利回りの良い投資をしたい方 | ・まとまったお金が必要になる予定がある方 ・リスクの高い投資に抵抗がある方 |
不動産クラウドファンディングは、不動産投資に興味がある方におすすめです。将来的に個人で不動産投資する際に失敗しないように、実践を積むつもりで不動産クラウドファンディングに投資する方も増えています。
また、ある程度リスクを許容しつつ、利回りが高い投資方法を好む方にもおすすめです。プロジェクトによっては利回りが6%〜8%になることもあります。
一方、一定の期間は資金が拘束されるため、現金を引き出せるようにしておきたい方には向いていません。元本ごと失う可能性もゼロではないため、安全志向の方はNISAやiDeCoの方がおすすめです。
ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)とは、企業が複数の投資家から少額ずつ融資を受け、資金を運用して得た利益を再分配する仕組みです。企業に資金の運用を任せるため、ほったらかし投資ができます。
不動産クラウドファンディングは事業者を通して不動産へ投資しますが、ソーシャルレンディングは企業を通してさまざまな事業に投資する点が異なります。
ソーシャルレンディングのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・比較的利回りが高い ・投資期間が短いプロジェクトもある ・1万円などの少額から投資できる | ・投資先の企業が倒産するリスクがある ・ある程度資金が拘束される |
ソーシャルレンディングは比較的利回りが高く、4〜7%ほどが期待できる投資方法です。
また、不動産クラウドファンディングが1年〜2年単位の運用期間であるのに対し、数ヵ月単位で投資できるプロジェクトもあり、資金の拘束期間が短い点も特徴です。
一方、投資先の企業が倒産してしまえば、投資した元本ごと失ってしまいます。まとまった金額を投資する場合は、失敗しないように企業の経営状況などを調べて慎重に選びましょう。
ソーシャルレンディングがおすすめの方・おすすめでない方は以下のとおりです。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
---|---|
・短期間で効率よく投資したい方 ・手間がかからない投資方法を選びたい方 ・期間や投資先を選んで投資したい方 | ・企業情報を調べる時間がない方 ・リスクの高い投資に抵抗がある方 |
ソーシャルレンディングはほったらかし投資のなかでも比較的利回りが良く、効率よく投資できます。また、始めに入金するだけでほったらかしにできるため、コツコツ積み立てたり入金したりするのが苦手な方におすすめです。
一方、投資先を慎重に選ぶ必要があり、情報収集の時間を取れないほど忙しい方にはおすすめできません。
比較的リスクも高いため、投資初心者は少額かつ期間が短めのプロジェクトに投資して慣れていくと良いでしょう。
自動売買ツールを利用すれば、株のほったらかし投資が可能です。あらかじめ売買したい株価などの条件を設定しておくと、自動で注文が実行されます。
無料で利用できる主な自動投資アプリには、以下のようなものがあります。
主な自動投資アプリ
株を自動売買するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・時間や手間をかけずに株式取引ができる ・売買のタイミングを逃さない ・感情に左右されず取り引きできる | ・適切な条件を設定するのが難しい ・想定外の事態が起こった際に柔軟に対応できない |
自動売買を設定しておくと、株価の動きを見ていなくても株式投資ができます。目を離したりボタンを押すのが遅れたりして売買に失敗する心配もありません。
また、手動で売買すると、値上がりした際にもっと利益が出るのではと欲が出たり、少し値下がりしただけで焦って売ってしまったりと感情が邪魔になることがあります。
自動売買ツールを利用すれば機械的に取り引きできるため、取引の判断から感情は排除されスピード感を持って株を取り引きできるでしょう。
一方、自動売買を設定するには、株に関する専門知識が求められます。完全な投資未経験者が適切に設定するのは難しいでしょう。
また、自動売買ツールは設定を変更しない限りそのまま取引を続けてしまいます。社会的なできごとの影響などで株式市場が平常と異なる動きをしても、柔軟に対応できない点がデメリットです。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・ある程度リスクを許容して投資できる方 ・短期間で大きな利益を狙いたい方 ・株式投資を勉強したい方 | ・安全に資産を運用したい方 ・株に関する勉強時間を確保できない方 ・定期的に設定を見直すなどメンテナンスができない方 |
株の自動売買は、設定次第で大きな利益を得られる可能性があります。損失が出る可能性もありますが、短期間に資産を増やす狙いで投資したい方におすすめです。
また、自動売買ツールの取引状況を見ると株の動きなどを勉強できるため、将来手動で取り引きしたい方の勉強用として利用するのもおすすめです。
一方、比較的リスクが高く、安全に資産運用したい方にはおすすめできません。
市場の動向などを見て設定を見直す必要もあるため、定期的にメンテナンスできない方は気づかない間に大きな損失につながる恐れがあるでしょう。
FX(外国為替証拠金取引)とは、国同士の通貨を売買し、通貨の価値の差額から利益を得る取引です。株と同様に、自動売買ツールを利用すればFXのほったらかし投資ができます。
FXの自動投資アプリでよく使われるものは、以下のとおりです。
主な自動投資アプリ
FXを自動売買するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
株式投資は基本的に売買できる時間が9時〜15時と決まっていますが、FXは24時間売買できます。そのため、自動売買ツールで機会を逃さず取引できるメリットは大きいです。
また、条件を設定しておけば投資初心者でもタイミングを逃さず注文できます。感情的にならずに売買できるため、焦って売却して失敗する心配もありません。
ただし、売買の条件を設定する際にFXの詳しい知識が求められるため、投資初心者の方はデフォルトで設定されているような使いやすいアプリを選ぶと良いでしょう。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・短期間に大きな利益を狙いたい方 ・取引の際に感情に左右されやすい方 ・少額から投資したい方 | ・リスクが大きい投資を避けたい方 ・強い意志を持って資金を管理できない方 |
FXは、レバレッジと呼ばれる仕組みにより、実際に入金した金額の25倍までの資金を取り引きできる特徴があります。そのため、短期間で大きな利益を出したい方におすすめの投資方法です。
ただし、レバレッジをかけると損失も大きくなってしまうため注意しましょう。数千円の少額からも投資できるため、投資初心者の方はレバレッジをかけずに許容範囲内で売買することをおすすめします。
なお、損失が出ると取り戻そうとして追加で投資してしまう方も多いです。強い意志を持って投資にかけるお金を管理できない方は、失敗をしないためにも別の投資方法を検討しましょう。
ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)を活用した投資方法です。おすすめの投資方法や金融商品を診断する「アドバイス型」と、実際の運用まで自動でコントロールする「投資一任型」の大きく2種類があります。
ロボアドバイザーを活用した主なアプリには、以下のようなものが挙げられます。
主な自動投資アプリ
ロボアドバイザーを利用したほったらかし投資のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・投資の知識がなくても始められる ・投資先を選ぶ手間や時間がかからない ・感情に左右されない | ・投資一任型は手数料がかかる ・利回りは低め |
株やFXの自動売買は始めに手動で条件を設定する必要がありますが、ロボアドバイザーを利用した投資は銘柄選びから売買のルールまですべて自動で任せられます。
目標金額などを入力するだけで、株や債券などの種類の異なる金融商品を組み合わせて提案されるため、投資の専門知識がなくてもリスクを抑えた分散投資ができます。
なお、投資一任型のロボアドバイザーは手数料が必要なことが多いです。また、FXなどのように短期間で大きな利益を狙うのは難しく、長期目線で緩やかに資産を増やす投資方法です。
おすすめの人 | おすすめしない人 |
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・できるだけ手間をかけず投資したい方 ・複数の金融商品に分散して投資したい方 ・プロのアドバイスに従って商品を選びたい方 | ・短期間で資産を増やしたい方 ・手数料をかけたくない方 |
ロボアドバイザーは、手間をかけずに投資したい方に向いています。金融のプロが監修して開発しているため、商品選びに失敗したくない方にもおすすめです。
一方、FXや株のように短期間で大きな利益を見込めるわけではありません。運用し続ける限り手数料もかかるため、できるだけ早く資産を増やしたい方には物足りないでしょう。
なお、自動で運用するといっても元本割れするリスクはあります。ロボアドバイザーを利用する方も投資に関する知識を身につけ、ご自身の責任で資産運用する意識を忘れないようにしましょう。
ポートフォリオとは、複数の金融商品の組み合わせと配分を指します。
特定の金融商品を偏って保有していると値動きにより大きな損失につながる恐れがあるため、投資ではバランスよくポートフォリオを組むことが大切です。
ポイントは、反対の値動きをする金融商品を組み合わせることです。例えば、株価が上がる時は債券の価格が下がる傾向があるため、両方を保有するとリスクを分散できるでしょう。
ロボアドバイザーや投資信託を利用すれば自動で分散投資できますが、長期間積み立てていくうちに金融商品の価値が変動し、比率が変わる可能性があります。
ほったらかし投資であっても、失敗を防ぐために定期的にポートフォリオを見直しましょう。
目安として、1年から数年単位で定期的に資産の状況を確認するとともに、出産や退職などのライフステージが変化した際に投資の方針を見直すことをおすすめします。
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ほったらかし投資に多い失敗パターンは、以下3つです。
失敗を防ぐためには、投資の目的とルールを明確にして長期目線で投資する意識を持ちましょう。また、ほったらかし投資であっても投資の知識を身につけておくことが大切です。
ロボアドバイザーなどのようにほぼ自動で資産を運用できる方法もありますが、完全に安全な投資方法はありません。
ご自身の資金を守るためにも放置し続けず、定期的にポートフォリオを見直しましょう。