不労所得で生活したいと考えているけれど、「不労所得で生活してる人はどれくらいの資産があるのか」「不労所得を得るにはどのような方法があるのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、不労所得で稼ぐおすすめの方法を解説します。不労所得はやめとけと言われる理由を把握して、しっかり対策を講じれば、生活に必要な不労所得を得る方法がわかるでしょう。
不労所得だけで生計を立てることは可能ですが、簡単ではありません。
どの程度の資産が必要になるかを判断するには、毎月かかる生活費を把握する必要があります。
2022年の総務省「家計調査報告書家計収入編」によると、2022年の総世帯の消費支出は1世帯当たり244,231円、2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり290,865円でした。つまり、毎月約25~30万円の生活費がかかっていることがわかります。
次に、投資で得られる収入の目安を見ていきましょう。
例えば、株式投資と不動産投資の場合、利回りの目安と月30万円を稼ぐために必要な投資金額は以下のとおりです。
利回りの目安 | 30万円稼ぐために必要な投資金額 | |
---|---|---|
株式投資 | 5~10% | 約3,600~約7,200万円 |
不動産投資 | 3~12% | 約3,000~約1億2,000万円 |
上記の目安から、毎月25~30万円の生活費を不労所得で稼ぐためには、多額の資金が必要なことがわかります。
参照:総務省「2022年家計調査報告書」
不労所得で生活したいと言うと、「やめとけ」と言われるケースは少なくありません。不労所得に良くないイメージを持たれてしまうのは、以下のような理由が考えられます。
順番に詳しく解説します。
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不労所得を得るには、投資などで資産を運用する必要がありますが、投資をする以上損失を被るリスクがあります。
市況や世界情勢により価格が下落すれば、想定していた利益を下回りますし、貸しているアパートで退去が続けば、空室が増えて賃料収入が減ってしまうでしょう。
リスクが少ないといわれる投資方法でも、利益が減らないとは限りません。確実に儲かるか不透明であることが、不労所得だけで生活するのはやめたほうが良いと言われる理由です。
不労所得を得るための投資方法の多くは、元本割れのリスクがあります。しかし、日本では未だに預貯金の文化が根強く、元本割れを過度に懸念する傾向にあります。
日本銀行の「資金循環の日米欧比較」によると、2023年3月現在で日本人の家計における現金・預金の割合は54.2%ですが、株式等・投資信託・債務証券を合計した割合は16.7%です。
日本では投資をしている人が少ないため、過度にリスクを不安視する傾向があります。
一方で、長期投資であれば、基本的にはリスクを抑えて利益を出せます。なぜなら、投資期間が長くなると、資金を運用して得られた利益を更に運用して利益を得る複利の効果が大きくなるためです。金融庁が独自に実施したシミュレーション結果によると、20年間積み立てた場合はほぼ100%資産が増える結果となっています。
投資は元本割れのリスクが高いものだけではありません。例えば、債券は基本的に満期時に元本が変換されるため元本割れのリスクが低いと言えます。
なお、リスクが高いといわれる投資方法でも、しっかりとした知識を得て長期的な計画のもとで運用すれば、リスクを抑えた運用が可能です。
知識と経験の不足による過度な不安が、投資をやめとけと言われる原因になっています。
参照:日本銀行調査統計局2023年8月「資金循環の日米欧比較」
金融庁|つみたてNISA早わかりガイドブックp.2
投資の世界には、悪徳な商材や詐欺師なども多いため、初心者が投資の情報を集めるなかで騙されてしまうケースが少なくありません。
投資詐欺はニュースなどで大々的に報じられるためインパクトが強く、ネガティブなイネージを持たれやすい傾向があります。その影響により投資に不安を持ってしまうことが、不労所得はやめておけと言われる理由のひとつです。
不労所得で生活してる人の割合を算出した公的な調査や統計はありません。資産運用していても、どれくらいの利益を得ているか公表する義務はなく、不労所得だけで生活しているかの情報を集めたり統計を取ったりする場所がないためです。
とはいえ、今後は不労所得を得るために投資を始める人は、増えていくと想定されます。労働による給与所得があがらないことへの不満や年金収入だけでは生活できないことへの不安があるためです。
国税庁の2021年「民間給与実態統計調査」によると、2019年から2021年の平均給与は約433~443万円となっており、ほぼ横ばいであることがわかります。
しかし、近年世の中はインフレ傾向であり、物価は上昇する一方です。家計における支出が給与に見合わないため、不満を持つ人も多いでしょう。
また、老後2,000万円問題もあり、老後の生活に不安を覚えている人も少なくありません。
そのため、給与や年金収入では生活に不安がある人が、給与や年金以外に収入を得る方法を求める傾向があります。不労所得を得るために投資・資産運用を始める人は今後増えていくでしょう。
参照:国税法「2021年民間給与実態統計調査」
厚生労働省「2021年厚生年金保険・国民年金事業の概況」
不労所得だけでの生活を目指すうえで注意すべきポイントは、以下の2点です。
項目ごとに詳しく解説します。
前述のとおり、投資などの資産運用には価格変動による損失などリスクがつきものです。また、生活するために十分な額の不労所得を得るには、まとまった投資金額が必要です。
しかし、まとまった金額が手元にない方も多いでしょう。そのような方は、まずは副業として少額から始めることをおすすめします。
仮に損をしても生活に支障のない金額からスタートして、徐々に投資に慣れていきましょう。経験を積んでリスク管理がしっかりできるようになれば、投資金額を増やし、不労所得だけで生活するのに十分な収入を目指せるでしょう。
不労所得だけで生活するには、毎月一定額の収入を継続的に稼がなければなりません。そのためには、賃料収入や分配金などで長期的にコツコツと収入を得ていきましょう。
株式やFXの取引で得られる利益は一時的な収入であり、継続的な収入にはなりません。まずは毎月コンスタントに収入を得られる仕組みを作ることが必要です。長期的な視点で取り組むことにより、生活に十分な不労所得を稼げるようになるでしょう。
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不労所得で生活することを目指す初心者には、以下の3つの投資方法がおすすめです。
投資方法 | こんな人におすすめ |
---|---|
株式投資 | 手元にまとまった資金があり、リスクがあってもリターンを得たい人 |
投資信託 | 資金はあるが、投資先の選び方などプロに任せたい人 |
不動産投資 | 固定収入があり、少ない資金で長期的に利益を得たい人 |
いずれも王道の投資方法であり情報を集めやすいため、初心者でも取り組みやすいでしょう。
ただし、不労所得だけで生活するのに必要な収入を得るにはまとまった資金が必要であり、損失を被るリスクがあることも認識しておくことが大切です。複数の投資方法を組み合わせて分散投資することで、リスクを抑えられるでしょう。
上記の他にも不労所得を作る方法があります。詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:不労所得の作り方が知りたい!おすすめの種類や注意点を解説
ここからは、投資方法ごとに概要とメリット・デメリット、向いている人の特徴を解説します。
株式投資とは、企業が資金を調達するために発行する株式を売買あるいは保有することにより、利益を得る投資方法です。
株式投資により利益を得る方法は2つに分けられます。
不労所得として株式投資を行う場合は、保有による配当金が収入源となります。配当金は、短期的な売買よりリスクを抑えられますが、生活費として毎月一定の収入を得るにはまとまった資金が必要です。
不労所得として株式投資を始めるメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
● 配当金で収入を得られる ● 株式の値上がりにより利益を得られる ● 株主優待を受けられる | ● 元本保証がない ● 価格変動リスクがある ● 手数料がかかる |
株式投資は保有しているだけで配当金を受け取れます。また、将来的に株価があがれば売却により利益を得ることも可能です。企業によっては配当ではなく、株主優待によりさまざまなサービスを提供しているため、有効活用することで日々の支出を抑えられるでしょう。
一方で、元本保証がないため、価格が下落すれば元本割れをおこす恐れがあります。
以下に、株式投資に向いている人の特徴を紹介します。
株式投資が向いている人 | 株式投資が向いていない人 |
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● まとまった資金を持っている人 ● 長期的にコツコツと増やしたい人 ● リスクがあっても大きく収入を得たい人 | ● まとまった資金がない人 ● 元手が少ないにも関わらず短期間で収入を得たい人 |
株式投資は、初期投資としてまとまった投資金額が必要です。損失を被った場合を想定して、手元の資金には余裕を持たせておく必要があります。
また、不労所得として株式投資を始めるならば、リスクを抑えてコツコツと長期的に取り組む姿勢が大切です。投資できる金額が大きければ短期間で大きく収入を得られる可能性はありますが、元手が少なければ現実的ではないため、投資できる資金が少ない人には向いていないでしょう。
投資信託とは、資本家から集めた資金をプロが代わりに運用する投資方法です。
初心者でも始めやすく少額から投資できます。また、複数の株式や債券に分散投資するため、リスクを抑えられるのもメリットです。
投資信託のなかには、毎月分配型のものもありますが、利益がない月は元本を取り崩して配当金にするため、投資効率が悪くなる点に注意しましょう。
不労所得として投資信託を始めるメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
● 少額から始められる ● 分散投資ができる ● プロに任せられる | ● 元本保証がない ● 手数料がかかる |
投資信託は少額から始められるメリットがありますが、不労所得として生活費をまかなえる金額を得るにはまとまった投資金額が必要です。運用をプロに任せられるため、忙しくてこまめに市場動向をチェックできない人に向いています。
ただし、元本保証がないため、プロでも損失のリスクがあることを認識しておく必要があります。取引には手数料がかかるため、利益から手数料を差し引いて収入金額を想定しておきましょう。
投資信託が向いている人の特徴は以下のとおりです。
投資信託が向いている人 | 投資信託が向いていない人 |
---|---|
● まとまった資金を持っている人 ● 長期的な視野を持てる人 ● 投資先の選び方がわからない人 | ● 短期間で資金を得たい人 ● 積極的に自ら運用したい人 |
投資信託は既にあるパッケージ商品に投資するような形であるため、個別で銘柄を選ぶ必要はありません。銘柄選びが難しそうと感じている初心者の方でも始めやすい投資方法です。
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を売却したり賃貸に出したりして利益を得る投資方法です。賃貸に出して毎月賃料収入を得られれば、継続的な不労所得になります。
不動産投資はまとまった資金が必要と思われがちですが、金融機関から融資を受けられれば、少ない自己資金でも始められます。
不労所得として不動産投資を始めるメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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● 安定した賃料収入が見込める ● 節税対策になる ● 自宅としても利用できる ● 生命保険として活用できる | ● 空室になるリスクがある ● 金利変動のリスクがある ● 建物が老朽化する |
不動産投資は、入居者が決まれば賃貸借契約の期間中は安定して賃料収入が見込めます。また、購入費用や修繕費用の一部は経費に算入できるため、節税効果も期待できます。
一方で、空室になると収入が途絶えてしまう点に注意しましょう。家賃収入がない期間は自己資金でローンを返済しなければなりません。また、金利の変動や建物の老朽化への対策など、市況を踏まえて長期的な計画を立てる必要があります。
なお、ローンを組む際に、万が一のリスクに備えて、団体信用生命保険への加入するのが一般的です。団体信用生命保険とは、ローンの契約者が死亡あるいは高度障害になった場合に、ローンの残債がゼロになる保険のことです。遺された家族はローン返済の負担を負うことなく不動産を相続できるため、生命保険代わりとして不動産投資を活用できます。
不動産投資のリスクを抑えるには、最低限の知識が必要です。常に情報を得て勉強する姿勢を持ちましょう。また、不動産会社や管理会社と密にコミュニケーションを取ることで、常に不動産市場の動向や物件の状態を確認できるため、有効な施策を打てます。
以下に、不動産投資が向いている人の特徴を解説します。
不動産投資が向いている人 | 不動産投資が向いていない人 |
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● 固定収入がある人 ● レバレッジをかけたい人 ● 決断力がある人 | ● 固定収入がない人 ● 知識を勉強する時間がない人 |
固定収入があれば融資が受けやすくなるため、少ない資金でも効率的に収益を上げられるでしょう。
ただし、不動産投資で利益を出すには物件の目利きが必要です。人気の物件は早く売れてしまうため、良い物件があればすぐ購入できる決断力も必要です。
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不労所得だけで生活してる人の割合をまとめた調査や統計はありません。現状ではわずかだと想定されますが、今後は不労所得を得るために投資など資産運用を始める人は増えるでしょう。
不労所得だけで生計を立てるのは可能ですが、楽な道のりではありません。不労所得のメリット・デメリットをしっかりと把握し、長期的に取り組むことで、将来的に不労所得だけで生活できる仕組みを作れるでしょう。
初心者におすすめできる主な投資方法には、株式投資、投資信託、不動産投資です。できる限りリスクを抑えるためにも、まずは副業として少額から始め、分散投資していきましょう。