中古マンション投資の失敗事例|
失敗する原因と成功するためのポイントを紹介

中古マンション投資を始める場合は、誰でもなるべく失敗せずに成功させたいところです。しかし、不動産投資は成功が保証されている投資方法ではありません。

失敗を回避しながら成功するには、失敗事例や原因、成功させるポイントなどを把握してから不動産投資を始めることが大切です。

この記事では、中古マンション投資の失敗とは何か、失敗する原因、成功させるポイントなどについて解説します。

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    中古マンション投資の失敗とは

    中古マンション投資で失敗を未然に防ぐには、どんな失敗事例があるのか事前に把握し、対策を講じることが大切です。

    中古マンション投資における失敗事例として、以下の3つが挙げられます。

    それぞれのケースを詳しく見ていきましょう。

    失敗事例1:自己資金を投下してもキャッシュフローを得られないケース

    「月々いくらの家賃収入が手に入る」という情報に飛びついた結果、実質的にはローンの返済、管理費、修繕積立金、固定資産税などの税金が反映されていないというケースも少なくありません。

    例えば毎月10万円の家賃収入があっても、ローンの返済が約9万円、管理費と修繕積立金の両方で1万円かかった場合、月々の手取りはほぼない状況です。これに毎年固定資産税が数万円かかるため、年間の収支は赤字になるでしょう。最初から自己資金を投下せずに、初期投資を抑えるかたちでスタートした場合はこの状態でも問題ありません。問題は、最初から自己資金を投下しているにもかかわらず、キャッシュフローを得られないケースです。

    最初に自己資金を投下してローンを組むことで毎月のローン返済を少なくする運用方法があります。前述の事例と同様に、毎月10万円の家賃収入があって、ローンの返済が約5万円、管理費と修繕積立金の両方で1万円かかった場合、月々の手取りは4万円ほど残るため、固定資産税が数万円かかっても十分キャッシュフローが生まれます。

    ただし中古物件のため予期せぬ修繕費が突発的に発生したことで初期計画とは違うキャッシュフローになる場合があります。せっかく自己資金を使ってキャッシュフローを生んでいる状態でも、想定外の空室やメンテナンスの出費によって赤字経営になることは十分考えられます。想定外の事態に備えて自己資金を残しておけば、赤字になっても自己資金を使うことで不動産投資を継続できることはありますが、最初から自己資金をつかってしまうと不動産投資の継続が困難になる可能性があるので、販売会社や管理会社が信頼できるか、都合の良い情報だけを提示していないか注意が必要です。

    失敗事例2:家賃保証を過信して大赤字になるケース

    家賃保証とは、不動産投資を行うオーナーに対し、空室時でも一定の家賃収入を保証するシステムです。家賃保証を提供する不動産会社がオーナーと賃貸借契約を締結し、不動産会社は第三者に物件を転貸します。

    第三者の借り手がいない場合でもオーナーには不動産会社から家賃が支払われるため、投資リスクを軽減し、安定した収益を確保できるので人気です。

    しかし、中古マンション投資の失敗談で多いのが家賃保証に関するものです。契約当初は魅力的な家賃保証ですが、契約更新時に家賃が引き下げられることもあります。

    家賃保証を過信すると大きな損失を招くことがあるので注意が必要です。家賃保証があるとしても、賃貸需要の高い立地で、適切に管理されている物件を選定するようにしましょう。

    失敗事例3:修繕が多くリフォーム費用がかさむケース

    安い中古ワンルームマンションを購入したものの、修繕箇所があまりにも多く、費用がかさむことによる失敗も見られます。例えば、物件購入後に水まわりや電気系統のトラブル、屋根や外壁の劣化が見つかり、大規模な修繕が必要になるケースです。

    修繕費用が頻繁に発生した場合、副収入や節税効果を期待して始めた不動産投資が逆に多額の出費により利益を圧迫し、意味のないものにしてしまう可能性も。結果として、初期の見積もりとは大幅に異なる収支となり、投資自体が赤字になるリスクがあるので注意してください。

    中古マンション投資で失敗する原因

    中古マンション投資で失敗する主な原因として、以下の4つが挙げられます。

    それぞれの原因を詳しく解説します。

    不動産投資について十分な知識がない

    不動産投資について十分な知識がない場合、適切な市場調査や物件の評価を行わずに投資を始めることになります。十分な知識がなければ将来的なリスクを見逃す可能性が高くなるので注意が必要です。

    例えば、立地条件をよく確認しないまま購入した物件があまり需要の期待できない地域にあった場合は、想定していた家賃収入が得られず、ローンの返済が滞る可能性があります。

    また、修繕費や管理費、税金などの運用コストを過小評価し、実際の収支が赤字になる方も少なくありません。法的な知識が不足している場合はトラブルが発生した際に適切な対処ができず大きな損失を被ることも。十分な知識がないとさまざまな失敗に直面するリスクが高まるといえるでしょう。

    知識があっても失敗し、その逆に知識がなくても成功することは投資の世界ではよくあることですが、不動産投資においては営業担当者ときちんと会話できる程度の知識は少しずつでも身に着けておくことをおすすめします。

    大手というだけで不動産会社を決める

    「大手で知名度が高いから大丈夫」という考えは、失敗のリスクを高める可能性があります。大手だからと言って、必ずしも最適な物件やサービスを提供してくれるわけではありません。

    例えば、大手不動産会社は多数の物件を取り扱っており、個々の投資家のニーズに細かく対応できないことがあります。また、大手企業はブランド認知や集客に必要な多額の広告費用が利益を圧迫することもあり、投資家にとって良い物件ではなく、自分たちの利益に貢献しやすい物件を積極的に勧めてくるケースも考えられます。

    大手企業であっても、必ずしも地域の市場動向や物件の特性を深く理解しているとは限りません。そのため、大手という理由だけで不動産会社を決めるのではなく、会社の実績や担当者の専門知識、提供されるサービスの内容をしっかりと確認することが重要です。

    リスクの確認をしていない

    不動産投資においてリスク確認を怠ると大きな失敗につながる可能性があります。例えば、維持費がどのくらいかかるか、修繕費がどのくらいかかるかを予測することが大切です。

    中古マンション投資では、物件の管理費や税金、保険料などのコストが発生するため、これらのコストを見積もる必要があります。また、古い物件ほど修繕費がかさむ傾向にため、定期的な修繕計画とその費用を確認することが不可欠です。

    空室になった場合のキャッシュフローについても考慮しなくてはなりません。空率リスクを踏まえ、空室時の収支がどうなるかシミュレーションしておくことも大切です。

    家賃保証のある中古マンションを購入する際は、家賃保証契約の内容を確認し、保証期間や条件を理解しておくこともリスク管理において欠かせません。これらのリスク確認を怠ると、収益が悪化し、投資が失敗に終わる可能性が高まるので気を付けましょう。

    ハイリスクハイリターンの物件を選んでいる

    中古ワンルームマンションは、新築と比較して利回りが良い傾向があります。しかし、不動産投資では基本的に長期的な視野が必要です。高利回りに惹かれて物件を選んだ場合、短期的な利益を追求するあまり、長期的なリスクを見落とす可能性も。

    例えば、リフォームをしっかり行い、初期費用をかけた物件は将来的に高いリターンが期待できる一方、回収までに時間を要するため、ハイリスクとなりやすいです。

    利回りだけで物件を選ぶのは危険といえるため、投資家は物件の品質や将来の維持費、修繕費、地域の需要などを総合的に考慮し、長期的な安定性を重視することが大切です。


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      中古マンション投資を成功させるポイント

      中古マンション投資を成功させるには、以下のポイントを押さえながら取り組むことが大切です。

      それぞれのポイントを詳しく説明します。

      必ず需要があるか確認する

      中古マンション投資を行う際は、実際に足を運び、周辺環境を確認して需要がある物件か、資産価値のある物件かを見極める必要があります。物件の立地や周辺の生活環境、交通の便などを自分の目で確かめることにより賃貸需要や購入需要を正確に把握することが可能です。

      また、賃貸需要はあっても購入需要がない、その逆パターンのように地域や物件によって需要のパターンはさまざまです。不動産投資を成功させるには、投資する前にしっかり市場調査を行い、物件の将来性を見極めることをおすすめします。

      需要が見込めない物件を購入した場合、空室リスクや資産価値の低下に直面する可能性が高まることによって投資が失敗するリスクが増大するので注意してください。

      収支や収益性の計算は念入りに行う

      収支や収益性の計算は不動産投資の成功において極めて重要です。利回りの高さに惑わされることなく、収入と支出のバランスを正確に見積もる必要があります。

      不動産投資では、家賃収入だけではなく、ローン返済や管理費、修繕費、税金などの支出も多く発生します。これらの必要経費を差し引いた上で最終的にしっかり利益が残せるかどうか確認することが不可欠です。

      また、空室リスクや予期せぬ修繕費などのあらゆるマイナス要素を想定し、キャッシュフローが悪化した場合の対応策まで事前に考えておけば、予期せぬ事態が発生しても慌てずに対応できます。収支や収益性の計算を念入りに行うことで、投資のリスクを最小限に抑え、安定した収支を実現できるでしょう。

      できるだけ初期費用を抑える

      不動産投資において初期費用を抑えることは、投資リスクを低減し、早期の収益化を図るために重要です。初期費用が高額になると回収までに時間がかかり、資金繰りが厳しくなるリスクを伴います。

      例えば、仲介手数料や登記費用、ローンの手数料などはコストカットできる費用の1つです。仲介手数料は交渉により値引きが可能な場合があり、売主から直接購入すれば手数料は不要です。登記費用は自分で手続きを行うことで司法書士報酬を削減できます。

      また、ローンの手数料についても、金融機関ごとの比較を行い、低金利のものを選ぶことにより初期費用を抑えられます。初期費用をできるだけ抑えれば、投資効率を高め、リスクを管理できるようになるでしょう。

      信頼できる管理会社・不動産会社を選ぶ

      信頼できる管理会社・不動産会社を選ぶことは、不動産投資の成功において非常に重要なポイントです。その理由は、管理会社や不動産会社の物件管理の質や収益が大きく左右される可能性があるためです。信頼できる会社を選べば、トラブルの予防や迅速な対応が期待でき、安心して投資を続けることができます。

      信頼できる不動産会社の選び方のポイントで重要なのは、実績と評判を確認することです。長年の経験があり、顧客の評価が高い会社は信頼性が高い傾向があります。

      また、透明性のある契約内容を提供しているかどうかも重要です。料金体系やサービス内容が明確であれば、契約後のトラブルを回避できるでしょう。

      担当者の対応も必ず確認することをおすすめします。担当者が親身になって相談に応じてくれる、知識が豊富であれば信頼できる可能性が高いです。これらのポイントを踏まえながら慎重に管理会社・不動産会社を選びましょう。

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      まとめ

      中古マンション投資に興味があるものの、失敗することを恐れていてなかなか一歩を踏み出せない方もいることでしょう。

      不動産投資は成功が保証されていません。そのため、失敗するリスクを伴うことは事実ですが、どのような失敗があって、失敗した原因は何なのかを特定し、対策を講じてから不動産投資に取り組むことでリスクを抑えることは可能です。

      成功させるポイントをしっかり押さえてから中古マンション投資を始めれば、投資のリスクを最小限に抑え、安定した収支を実現できるでしょう。